「マヂカルラブリー」M-1優勝の陰に“くじとコロナ” 大接戦は大凡戦という指摘も

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“横綱”の不在

 12月20日、「M-1グランプリ2020」(ABCテレビ制作・テレビ朝日系列・18:34)が放送され、高視聴率(ビデオリサーチ調べ、註釈がない場合は関東地区・世帯・リアルタイム:以下同)も大きな話題になっている。

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 スポニチアネックスは21日、「『M-1グランプリ』19・8%!高水準視聴率争い 同時間帯『鬼滅の刃』14・4%を上回る」の記事を配信した。

 民放キー局で番組制作を担当している関係者が言う。

「『ミルクボーイ』が優勝し、神回と絶賛された昨年でさえ視聴率は17・2%でした。今年の19・8%は2015年から復活したシリーズでは過去最高、01年の第1回から数えても歴代3位となりました。そのあおりで『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系列・19:58)は、8・9%と今季最低、歴代でもワースト3位の視聴率と散々な結果でした」

 関西地区では、更に凄い数字を記録した。

「資料を見ると、関西地区は21・7%と書いてありました。『なかなかいい数字だな』と思っていると、個人視聴率だったので腰を抜かしました。世帯は29・6%と驚異的な数字です。普通は世帯視聴率が29・6%なら、個人は19%台といったところです。個人の21・7%という数字は、『紅白歌合戦』や『半沢直樹』のレベルです」

データ上も本命不在

 高視聴率の原因は、「1年に1回の大イベントを視聴者が待ち望んでいた」ことに加え、新型コロナウイルスの影響で在宅率が高かったためだろう。そして番組の内容も高視聴率に寄与したという。

「群雄割拠の大混戦が視聴者の好奇心を刺激し続けたと思います。こういう傾向はスポーツでも共通のものがあります。野球でもサッカーでも大相撲でも、大本命の横綱格が下馬評通りの強さを見せると、意外に視聴率は伸びません。先の読めない大混戦は視聴率が上がります。今回は視聴者に同じ心理が働いたのでしょう」

 今年のM-1がどれほど混戦だったか、過去5年の最終決戦を振り返ってみよう。審査員の数が一定していないため、得票数を審査委員数で割り、“最終決戦得票率”を算出。ベスト10を表にしてみた。

 ここ5年間の最終決戦で最も得票率が高かったのは、昨年の「ミルクボーイ」だったことが分かる。以下も「銀シャリ」、「とろサーモン」、「霜降り明星」と続き、優勝コンビの“実力”が証明されている。

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