菅総理が「桜を見る会」捜査を黙認した理由 安倍前総理の“再起”を牽制か

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菅総理と安倍前総理の間のすきま風

「桜を見る会」を巡る捜査が大詰めを迎えている。では、官房長官時代に安倍一強を支え続けた菅義偉総理は、なぜ一連の捜査を黙認したのか。背景には、菅総理と安倍晋三前総理の間で起こった関係性の変化があるのだという。

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 東京地検特捜部は安倍前総理への事情聴取や事務所へのガサ入れも行う予定だというが、“内閣の大番頭”とまで言われた菅総理は事前に捜査を関知していたのか。

「安倍政権下で政治家に絡む捜査案件が浮上した場合、捜査当局は、まず警察キャリア出身の杉田和博官房副長官にお伺いを立てるのが慣例でした。今回の安倍さんの件についても、首相官邸の事務方トップである杉田さんが内々に容認した。もちろん、それは菅総理も捜査を黙認したということ」(官邸関係者)

 二人の間にすきま風が吹いた背景には、菅総理が牽制せざるを得ないほどの安倍前総理の踏み込んだ発信があるという。今年9月に総理を辞任した安倍氏は読売、共同、時事、日経、日刊スポーツ、産経のインタビューに相次いで応じ、憲法改正、東京五輪について積極的に発信したほか、靖国神社へ参拝し、保守層へのアピールにも余念がない。

「体調不安を払拭するように発信を続け、安倍待望論や再々登板説が囁かれ出したのも、菅さんにすれば面白くなかった」(同)

 確執の決定打となったのは、11月11日の会食でのことだった。

「安倍さんが衆院初当選同期との会食で“私だったら来年1月に解散する”と発言したことです。総理の専権事項にまで口出しされ、さすがの菅さんも“秘書止まりであれば”と捜査を黙認、つまり事実上、了承したのだと思います」(同)

 12月10日発売の週刊新潮では、特捜部が追う“もう一つの事件”と併せて詳報する。

週刊新潮 2020年12月17日号掲載

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