「相棒」、染谷将太は10歳で、ムロツヨシは名前も紹介されず…無名時代に出演していた俳優たち

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 現在、水谷豊主演で『相棒』のseason19が放送中だ。本作が初めて放送されたのは2000年6月3日のことだった。つまり、今年で記念すべき放送20周年を迎えたというワケである。

 長きにわたって続く人気シリーズだけに、今となっては「えっ!この人がこんな役で出ていたの!?」と驚愕させられるような人気俳優・有名女優が出演しているのだ。そこで今回は、無名時代に『相棒』にゲスト出演していた意外な俳優陣・女優陣を登場順に紹介していきたい。

 まずは現在放送中のNHK大河ドラマで織田信長を演じている染谷将太だ。出演したのはseason1(2002年)の第5話『目撃者』。当時はまだ10歳、子役時代のことだった。この回で染谷少年は、天才的なトリックで教師を殺害した手塚守役を演じている。「相棒」史上、最も若い犯人ということになる。

 NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』や『民王』(テレビ朝日系)などでお馴染みの高橋一生は、season4(05~06年)の第4話『密やかな連続殺人』と第5話『悪魔の囁き』の2話完結ものに出演した。精神科医・内田美咲の助手である安斉直太郎を演じている。内田は元・予備校講師の村木重雄の担当医師なのだが、実は村木は連続殺人犯であった。警察に追いつめられ、第4話のラストで飛び降りて命を絶ってしまうのだが、彼が行ったとされる10件の連続殺人のうち、3件だけは別の人物の手による犯行の可能性が浮上した。その3件の殺人事件の犯人が、安斉だったのだ。最初はとても真面目な好青年然として登場しただけに、犯人とバレたあとのサイコパスな演技がなかなか怖かった。

 同じくseason4の第13話『最後の着信』には今やauのCM『三太郎シリーズ』での浦島太郎役でもお馴染みの人気俳優・桐谷健太が出演している。当時、まだ無名だったせいか、演じた脇幸太郎は前歴者にして覚せい剤の売人で、しかもすぐに殺されてしまうという哀しさであった。とはいえ、関西弁を話す丸坊主という風体だったので、インパクトがかなりあった。

『孤独のグルメ』(テレビ東京系)シリーズの井之頭五郎役が当たり役となった松重豊もseason4の第17話『告発の行方』に登場している。遺体となって発見された記者が記事を書いていた雑誌の編集長・栗又幸治役を演じた。コワモテのうえにかなり強引な手法を使う雑誌編集長というインパクトのある役柄であった。

 season5(06~07年)の第12話『狼の行方』に出演していたのは、『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系)の“イヤミ課長”でブレイクした木下ほうかである。誘拐事件がメインとなるストーリーのなかでストーカーと化す会社員・神崎哲哉を演じた。ベタな描写ではあるが、彼の部屋にはターゲットの写真が一面に貼られていてなかなかヤバい。まさにイメージピッタリで見事にハマっていたのであった。

無名時代のムロツヨシ

 高学歴の知性派タレントで“ソフ鉄”ファンとしても知られる村井美樹は、season6(07~08年)の第9話『編集された殺人』に出演している。スナックのママがマスターである夫を殺害した事件の裁判で、検察官による取り調べの映像が検察側の証拠として提出される。村井は、スナックでアルバイトしていた三島陽子役を演じた。ところが、裁判直後に殺されてしまうのだ。マスター殺害の事件と三島殺人事件との関連性を探るため、特命係が動き出す……というお話であった。

 season7(08~09年)の第7話『最後の砦』には、ムロツヨシが出演している。この回は今や名脇役として大活躍中の鈴木浩介も所轄で取り調べ監督官の下柳努役で出演しているのだが、かたやムロはというと、クレジットに名前さえない。演じたのはとあるマンションの住人役で、最後にチョロッと出て来て簡単に逮捕されてしまう事件の真犯人であった。

『HERO』(フジテレビ系)の第2シリーズでキレ者の女検事を演じてブレイクした吉田羊は、season9(10~11年)の第9話『予兆』に出演した。ブレイク後の現在はショートカットのイメージが強いが、このときは清楚感満載のストレートなロングヘアだった。現在とはまるで別人に見えるので、じっくり見ないと彼女とは気づかないほどだ。もっとも、演じた藤崎真弓子は警察官である夫の浮気を疑って、その不倫相手を殺してしまうという哀しい人妻であった。

 NHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』で成金大富豪を演じて一気に知名度を広めた吉田鋼太郎は、season10(11~12年)の第1話『贖罪』で登場した。城戸充は15年前に殺人罪で有罪となり、出所後にえん罪を訴えて自殺してしまう。この自殺の謎に迫るストーリーのなかで吉田が演じたのは15年前の裁判を担当した裁判長で、現在は大学教授となった大森誠志郎であった。

 12年の元日スペシャルで放送されたseason10の第10話『ピエロ』は、相棒ファンの間では歴代屈指の名作との呼び声が高い。この回でピエロに扮して子供たちを誘拐した犯人・速水智也を演じていたのが斎藤工である。知的でクールで頭のキレる犯人役をスタイリッシュに演じたその姿はまさに“カッコいい敵役”であった。

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