韓国で「反日不買」の標的だった「ユニクロ」 「+J」発売狂騒に見る「No Japan」の終わり

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レクサスは「お客満足度1位」を2年連続で

 昨年8月に「反日不買」が始まってから1年が過ぎ、韓国ではそれに対するフラストレーションが溜まりに溜まっている。まさに、笛吹けども踊らず。日本の製品なしには生活は立ち行かないがゆえに、選択的な反日不買を国民は自主的に行ってきたが、それも限界に達している。反日不買のターゲットとされてきたユニクロがジル・サンダーとコラボした「+J」発売には長蛇の列で、現地取材班がショッピング中の客に話を聞くと……。

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 昨年夏に「反日不買」が始まるまで、韓国からの訪日客は800万人を超す勢いだった。

 しかし、その不買運動でダメージを受けていたところにやってきた新型コロナの影響で、韓国経済は立ち直れないほどに疲弊している。

 日本の自動車メーカーで言えば日産こそ業績不振で撤退を強いられたが、それも原因は不買とは無関係のところが少なくない。

 トヨタ・レクサスに至っては売り上げこそ落ちたものの昨年、今年と2年連続で「お客満足度1位」をゲットしている。

「反日不買」が本物であればこのような事態はあり得ないだろう。

 また飲食に関しても、例えば江南の交差点にある回転寿司居酒屋の「クルクル鮨」は何事もなかったかのように、平日夕方や週末には行列ができている。

 高級鮨店が潰れたという話も聞かない。

 そんな「反日不買」の標的とされ、今も店舗によっては市民団体から「一人不買運動」として狙い撃ちされているのがユニクロだ。

 ユニクロは今年11月13日、ジル・サンダー監修による「+J」を発売した。

 2009年から2011年まで続いたコレクションの後、約9年を経ての再登場である。

開店前には400メートルの長い長い列が

「+J」のコンセプトは以下の通り。

《シンプルかつモダンなデザインで、生活をより快適にすることをミッションとし、ラグジュアリーとアクセシビリティの融合を実現しました。 2020年、ジル・サンダー氏とユニクロが再びパートナーシップを結び、進化した+Jが戻ってきました。 あらゆる人の個性を表現する、今の時代に必要なグローバルユニフォームを提案します》

 取材陣が訪ねたのはソウルの新沙店。オープンは11時半だったが、13時に到着してみると、すでに入場制限中だった。

 お店の表にはまだ100人以上の行列が。

 並ぶと係員が「ソーシャルディスタンスを」と一人一人の客のところにお願いをして周る。

 こんな丁寧な対応を受けるのは韓国で久しぶりだから、いささか戸惑う。

 その係員に「朝は何人並んでいました?」と聞くと「駅まで並んでいました」という。

 その駅は店舗から約400メートルの距離にある。

 周りを見渡しどんな客層が来ているのか見てみると、高校生っぽい子から中年まで様々だ。

 1時間ほどして入店がかない、中でショッピングを楽しむ面々に話を聞いてみた。

 質問は以下の3つだ。

・ユニクロはよく来るんですか?
・今回は「+J」目的ですよね?
・不買はどうですか?

◎江南在住30代カップル

 そうですね、インナー商品は欠かせないのでよく来ます。

 今回は待望の+Jの販売とあって並んでみました。

 不買に関しては今年の4月以降、あまり周りの目が気にならなくなりましたね。

 そもそも反日不買運動は文政権に寄り添う左派的市民団体が行っているだけとの感じがしますね。

 私は会社を経営していますが、若い社員がカシオの時計をしてソニーのイヤホンで音楽聞きながら、日本を批判している姿を見たんですね。

 さすがにその時は「解雇」の文字さえ頭を横切りましたよ(笑)。

 言っていることと行動とが一致しない、不合理ですからね。

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