「鹿島建設」幹部が下請けに「愛人斡旋」「300万円のキックバック」を要求 下請け社長が告発

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300万円のキックバックを要求

 2016年12月、国内最大手の建設コンサルタント会社「日本工営」が東京・麹町に所有するビル3棟の解体工事を鹿島が請け負うことになり、接待を続けてきた「日本NB工業」にチャンスが回ってきたという。

「課長代理に赤坂にある東京建築支店に呼ばれ、“日本工営の発注工事が出たから見積りを出すように”と言われました。後日、見積り書をメールで送ると、間もなく支店近くの喫茶店に来るように指示された。そこで、課長代理から“工事を取らせるから。ただ、NBは新参なので敵も多い。俺が推す代わりに、1・5%をキックバックしてもらいたい”と告げられたのです」

 解体工事の工事代金は、ほぼ2億円。つまり、課長代理の要求したリベートの額は300万円だった。それを100万円ずつ3回に分けて支払うことになり、赤坂の東京建築支店近くにある喫茶店で受け渡したという。加えて4冊分のタクシーチケット(1冊は20枚綴りで、1枚の使用上限は1万円)も供与したという。

 今春、見積部の課長に出世している、当の「課長」その人に訊くと、銀座のクラブや接待を受けたことは認めたものの、現金やタクシーチケットの受け取りについては否定。脱税にも問われかねないため、さすがに金品収受は認められないということか。

 有料版【先出し全文】では、愛人の家賃までも下請けに出させるなど、課長代理の横暴ぶりを紹介。建設業界に蔓延する「タカリの構造」について詳報する。

週刊新潮 2020年10月8日号掲載

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