「文在寅」と「北」の蜜月が「米」との関係悪化を生む 「バイデンは靖国参拝に失望」と煽るが

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バイデン氏が「靖国参拝に反対する」と分析して喜ぶばかりの韓国メディア

 第46代米大統領選挙で当確となった民主党のジョー・バイデン氏に世界各国から祝辞と期待のメッセージが送られる中、韓国メディアは過去のバイデン氏の靖国神社参拝に対する発言に注目している。

 2013年12月、安倍晋三首相が靖国神社を参拝したのを受け、米副大統領だったバイデン氏は国務省を通じてこれを非難する声明を発表。

 とりわけ、同声明に「失望(Disappointed)」の文言を入れるよう指示したことが明らかになった。

 バイデン氏はソウルで朴槿恵(パク・クネ)前大統領と会って日韓関係改善策について議論を行い、韓国政府が靖国神社参拝に対して外交的に不快と受け止めている事実を把握し、安倍首相と電話会談を進め、「靖国参拝をしてはならぬ」と自制するように要請した。

 それにも関わらず、安倍首相は靖国神社参拝を強行したことでバイデン氏も不快感を示し、このことがオバマ前大統領の訪日予定にも悪影響を与えかねないという報道が乱立したことがある。

 韓国メディアは当時の「失望」発言を顧みて、日韓関係に深く介入しようとするバイデン氏がこれまで通り「日本の靖国神社参拝に反対するだろう」と分析している。

 ところがバイデン氏は「失望」発言以降、日本政府の靖国参拝に言及していない。

 むしろ2014年4月、オバマ大統領の訪日会談は成功裏に終了し、2016年9月には国連総会出席のためニューヨークを訪問した安倍首相がバイデン氏と国連本部で会談し、両者は「日米同盟をさらに強化する必要がある」ということで意見が一致していた。

文大統領が想いを寄せる金正恩についてバイデンは「暴君」と表現

 韓国メディアによるバイデン氏の「失望」発言の真意についての分析では、もしも菅官邸が安倍氏と同様に靖国神社参拝に固執する場合、今後の日米関係の悪化もあるだろうというものだった(実際、菅氏がそれに固執する可能性はほぼないのだが)。

 文在寅大統領が「破棄」を宣言して自身の「支持率上昇」に利用した2015年12月28日の「日韓慰安婦問題合意」。

 米政府が日本と韓国を仲裁し、当時のオバマ大統領は、この合意について「安倍首相の勇気と決断を支持する」、「正義の結果を得た朴槿恵大統領」と評価した。

 オバマは中韓の反対にも関わらず、日本政府の「集団的自衛権の行使」を積極的に支持し、韓国では親・文在寅政党である共に民主党が「日本が再び戦争ができる国になった」、「日本に再武装を認めたオバマ大統領に抗議する」などと激しく反発したが、残念ながら米国には響かなかった。

 また文大統領のラブコールに対して、ミサイル発射、核実験、韓国の公務員殺害といった一連の極悪非道な蛮行で返答する北朝鮮の金正恩をバイデン氏は選挙期間中、「独裁者」「暴君」と表現。

 北朝鮮に対し、「私は原則に則った外交を行い、非核化した北朝鮮と統一した朝鮮半島を作り上げる」と言及した。

 北朝鮮は昨年11月、朝鮮中央通信の論評を通じてバイデン氏に対し「バイデンのような狂犬を放置しておいては人々に危害を与える恐れがある。そうなる前に棒で叩き殺さなければならない」とし、「政権欲に狂った老人」とバイデン氏を挑発した。

 金正恩らしい言葉の選択であり、それを聞いて焦る表情の文在寅大統領がまず思い浮かぶのはなぜだろか。

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