「エール」山崎育三郎のアカペラが絶賛 波及効果で「あさイチ」も頭が上がらない

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「あさイチ」まで息を吹き返した

 観客のいない球場、もちろんアカペラだ。

「そこで2番まで、久志、いや山崎はたった1人で歌い出す。出だしこそ自信なさげでしたが、まさにエールを送られたかのように力強くなっていく。NHKもわざわざ歌詞を画面に出していました。そして3番には伴奏がつき、球児たちのプレーの画像も加わって、フルコーラスが流されました。いやあ不覚にも涙が出ましたね」

 この日の視聴率が20・1%。続く「あさイチ」はゲストが山崎で、視聴率15・5%、占拠率は32・6%と年間最高記録を叩き出したのだ。

「このところ数字を落としていた『あさイチ』まで息を吹き返してしまいました。山崎は数字を持っていますね。彼は東邦音大附属高校声楽科から東京音大声楽演奏家コース(中退)に進んだ本格派。ミュージカル俳優が本領であり、21歳で『レ・ミゼラブル』のマリウスに抜擢され、24歳で『モーツァルト』のヴォルフガング・モーツァルト、26歳で『ミス・サイゴン』のクリス、29歳で『エリザベート』のルイジ・ルキーニと次々大役を演じ、その世界では“プリンス”と呼ばれたほど。もちろん、歌はお手のもの。ところが意外なことに、歌手を演じたのはこれが初めてだそうです」

 山崎が俳優として認知されたのは「下町ロケット」(TBS・15年)だろう。佃製作所で、ふてくされた工員を演じ、納品するバルブを不合格品とすり替える事件を起こすなど、クセのある役を演じていた。

「気になる俳優でしたが、ハマリ役と言うほどではなかった。彼はミュージカル俳優という殻を破ろうとしていたのか、それ以前から様々なことに挑戦してきました。09年には『さんまのSUPERからくりTV』(TBS)内で結成された小倉優子(36)がリーダーのバンド“サザエオールスターズ”でボーカルを務めたこともあります。ちょっとキザで美声のイケメンとして人気も出たのですが、番組自体が打ち切られました。さらに『しゃべくり007』(日本テレビ)にゲスト出演して面白キャラで注目されると、バラエティ番組『世界の村のどエライさん』(関西テレビ制作/フジテレビ)では千鳥とともにMCにも挑戦。ただこの枠はもともと『SMAP×SMAP』の枠でしたから、1年も持たなかった。俳優としても連ドラで主演したこともありましたが、これといったハマリ役にはならなかった。15年に、元モー娘。の安倍なつみ(39)と結婚したのですが、その時の報道も“安倍なつみさん結婚”一色でしたからね」

 ようやくハマリ役に出会ったということだろうか。

「テレビマンたちは、彼が数字を持っているという予感があったからこそ、色々起用してみたんでしょう。なにより、国民的アイドルだった安倍なつみを惚れさせる美声と美貌があるわけですから。NHKも第100話に、あえて彼を持ってきたのだとしたら、相当に策を巡らしたのかもしれません。今年の紅白は紅組の司会は、『エール』ヒロインの二階堂ふみ(26)に決まりましたが、山崎の出番もありそうですね」

週刊新潮WEB取材班

2020年11月4日掲載

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