「エール」山崎育三郎のアカペラが絶賛 波及効果で「あさイチ」も頭が上がらない

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 10月30日に放送された、朝ドラ「エール」(NHK総合)の視聴率は20・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)で、久しぶりに20%の大台に乗った。この日は記念すべき第100話。で、クライマックスは、歌手の久志(山崎育三郎[34])が甲子園のマウンドに上がり、フルコーラスで歌いあげた「栄冠は君に輝く」だった。コロナ禍の今夏、聞くことのできなかった名曲が、まさかこんなところで聴けるとは……。はやくも“神回”との呼び声も高い。

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 コロナ禍で放送が中断していた「エール」は、9月14日に再開するとすぐに舞台は戦時下に突入した。当然、物語も暗くなりがちで、視聴率もやや低迷した。民放プロデューサーが言う。

「そんな中、第18週(10月12~16日)の『戦場の歌』は評判が良かった。それまで軍からの要請で、次々と戦時歌謡のヒットを生み出した裕一(窪田正孝[32])が、ビルマ(ミャンマー)に慰問に行き、目の前で恩師(森山直太朗[44])を亡くし、戦争の真実を目の当たりにする――という朝っぱらから見るには少々重いストーリーだったものの、反響の大きさから再放送されました。裕一は若い命を無駄にしてしまった自責の念から作曲ができなくなります。同時に、裕一と組んで戦時歌謡を多く歌っていた、幼なじみの歌手・久志も自暴自棄になっていきます」

エールを送ろう

 自信たっぷりでキザな久志が、酒と博打に明け暮れるようになるのが第20週(10月26~30日)の「栄冠は君に輝く」だった。

「ようやく立ち直ることのできた裕一は、久志にできたばかりの『栄冠は君に輝く』を歌わせようとするのですが、“こんな希望に溢れた曲”は歌えないと断ります。しかし、裕一は久志を甲子園に連れて行き、説得するんです」

〈どん底にまで落ちた僕にしか伝えられないものがあるって信じてる! 僕たちも未来ある若者に一緒にエールを送ろうよ! お前じゃなきゃ駄目なんだよ!〉

「そして裕一は久志にボールを投げる。受け取ったボールには“栄冠は君に輝く”と書かれている。それを手に彼はマウンドへと向かい、歌い出すわけです」

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