民放で日テレだけが地上波プライムタイムの番組をネット同時配信する狙い

エンタメ 2020年10月13日掲載

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 10月3日19時、日本テレビが、系列局の讀賣テレビと中京テレビと共同で、テレビ番組のインターネット向け同時配信「日テレ系ライブ配信」をスタートした。配信されるのは、19時~23時までのいわゆるプライム帯の番組(一部番組を除く)で、12月までの3カ月の期間限定。あくまで“実験的配信”と発表されているのだが、もちろん日テレには将来を見据えた“狙い”があるという。

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 すでにNHKは、3月からネット同時配信「NHKプラス」を実験的にスタートさせ、4月から1日18時間の本格運用を始めている。

 一方、「日テレ系ライブ配信」は在京民放キー局5局が中心となって運営する無料配信サービス「TVer」で配信されている。日テレは、無料見逃し配信サービス「日テレ無料TADA!」と有料サービスには「Hulu」を持っているにもかかわらずだ。放送記者が言う。

「当初、民放キー局はTVerを使って、揃って同時配信を行うつもりだったのです。今年1月には5局で同時配信の実験も行いました。夏に行われるはずだった東京五輪中継も同時配信することで認知してもらい、その勢いでレギュラー番組の同時配信に踏み切るという計画でした」

 それがなぜ日テレだけに?

民放5局でスタートするはずだった

「そもそもNHKが五輪中継に向け同時配信を計画していることに、“NHKの肥大化”、“NHKによる民業圧迫”とクギを刺しつつも、民放も指をくわえて見ているだけではダメだと訴えていたのが、18年に民放連会長に就任した日テレの大久保好男会長でした。しかし他の民放からは、“同時配信にしたら、地上波が余計に見られなくなる”、“広告料が見込めない”といった消極的意見が出るようになり、結局、日テレだけで同時配信に踏み切ったわけです」(同)

 さすが民放の雄・日テレだからこその決断とも言えるが、勇み足という声もあった。 だが同社の本気度は、待機画面を見ても伺えるという。

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