法の華三法行代表の「福永法源」は、「ローマ法王に後を頼む」と3度言われた

国内 社会

  • ブックマーク

サッチャー元英首相、ゴルバチョフ元ソ連大統領、マザー・テレサと交遊

 巷間話題のジャパンライフには登場しないが、詐欺事件の舞台として宗教法人はしばしば顔を覗かせる。宗教法人「法の華三法行」代表として、根拠なき足裏診断と「天声」を駆使、1000億円ものカネを巻き上げた福永法源(75)。嘘に嘘を重ねたなかの十八番、それが「ローマ法王に後を頼むと3度言われた」ことだった。(以下は「週刊新潮」2015年8月6日号掲載記事を再編集したものです)

「儲」という字を分解すると、「信者」。福永にとって、信者はカネそのものなのだ。
「福永は2000年、詐欺容疑で警視庁と静岡県警の合同捜査本部に逮捕されました。同罪で起訴後、08年に懲役12年の刑が確定し、黒羽刑務所に収監。そして14年3月、出所したのです」(社会部デスク)

 近況については、のちに述べるとして、被害対策弁護団の一員だった紀藤正樹弁護士によると、
「法の華の債権者は約2万2000人、被害総額は約950億円でした。ただ、これらはあくまでも申告があった数字。全盛期にあたる95年には、信者で東京ドームを満杯にしたほどで、実際の被害はもっと大きい」

 これだけの巨額詐欺事件へ発展した要因は何か。

それは、教祖が著名人との蜜月をアピールすることで教団の信用力を高めていったことと無縁ではない。

その著書や機関誌を見ると、サッチャー元英首相、ゴルバチョフ元ソ連大統領、故マザー・テレサ、クリントン元米大統領といった世界の指導者が、交遊録中の人物であったと記されている。

極め付きが、当時のローマ法王、ヨハネ・パウロ2世への謁見シーン。

「法王から特製リングを受け取ったときに、“ローマ法王が、あなたに後を頼みますと3度囁いた”と言うのです」(元教団関係者)

 宗教家と呼ぶにはあまりに節操のない所業である。
「彼らの信者獲得法は……」

 と、その中身についておさらいしてくれるのが、宗教ジャーナリストの藤倉善郎氏である。

190cmと立派な体躯と眼光の鋭さが醸し出す威圧感

「まず病気で困っている人を探すところから始まります。例えば病院の前などで法源の著作を配ったりする。そのなかには“研修に参加することで病気が治った”という体験談があり、病気で苦しむ人は藁にもすがる思いでセミナーへ。そこで足裏診断が行なわれ、法源が“放っておくとがんになる”などと脅す。結果、研修に参加させられたり、300万円以上と高額な掛け軸を購入する羽目になるのです」

 4泊5日の研修費用は225万円。1日2時間ほどしか睡眠を取らせず、精神的に追い込み、マインドコントロール下におくのだ。

 いわば本丸たる福永が落城し、01年、法の華が解散したあと、残された者が手を拱(こまね)いていたわけではない。

「法源不在の間、後継団体である『天華の救済』が立て直しを担ってきた。さすがに足裏診断からは手を引いていますが、相変わらず本は無料で配っている。内容は教団幹部の手になる、“恋愛・夫婦関係もの”」(同)

 老年に偏向しがちだった信者層を若・壮年へ。新たな布教方針の胎動が見て取れるのだ。

――さて、福永出所から1年余を経た15年4月5日のことである。

 自ら古稀を迎えるこの日、彼は団体主催の「復活祭」に現れた。ロマンスグレーの髪はすっかり白く、声はしわがれていたが、190cmと立派な体躯と眼光の鋭さが醸し出す威圧感は相変わらずだ。

次ページ:「先生(=福永)のお母様を演じるなんて本当におこがましいですが」

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]