香川照之は元祖「東大王」 東大卒業後、長く不遇な時代が続いた2つの理由

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「半沢直樹」(TBS)の第2シリーズで、堺雅人以上に話題をさらっているのが、取締役・大和田暁を演じる香川照之(54)である。彼が東大卒であることは、ある程度の年代の方ならご存知だろう。しかし、最初から芸能界で活躍したわけではない。なぜ不遇な時代は続いたのか。

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 ネット上では最近になって、香川について〈実は東大卒〉、〈東大出身を知られたくなかった理由〉といったサイトが立ち上がっているが、年配の方なら、彼が東大出身であることは言わずと知れた話。同じ東大出身の民放幹部が言う。

「若い人はご存知ないのでしょうが、女優の浜木綿子さん(84)の長男が東大に入ったということで、スポーツ紙やワイドショーでは大々的に取り上げられていました。父である市川猿翁さん(80)は、香川さんが生まれてすぐに家を出たので、浜さんが女手一つで育て上げたことも周知のことでした。その子が東大に、ということでかなり話題になったんです」

 香川は小学校からカトリック系の暁星学園で学び、ストレートで東大文III(文学部)に合格した。ちなみに東大での同級生には、“今でしょ”の林修(55)がいる。「半沢直樹」前半で注目された四代目市川猿之助(44・香川の従兄弟に当たる)は、同じ暁星学園から慶応大学文学部へと進んだ。

なんで役者なんかやってんの

「暁星高校はフランス語を必修にしているので、彼も東大入試の外国語をフランス語で受験したのではと言われていました。当時は英語に比べると、簡単だという噂があったんですよ。ともあれ、彼は東大に合格したことで、自分の立場を理解したとインタビューに答えたことがありました。あまりに大きく報じられたので、〈僕は普通の人間じゃなかったのか〉〈見られるための存在だったのか〉と。そこで芸能界というものを意識し始めたそうです」(同)

 88年、香川は東大を卒業し、そのまま芸能界入りした。

「当時、東大出身の役者と言えば、仮面ライダーの“死神博士”天本英世さん(1926~2003、法学部中退)や矢崎滋さん(73、文学部中退)くらいのもの。ちょうどその頃、バラエティで活躍していた矢崎さんは、“ムダな学歴”などと言われていたほどでした。今でこそ、東大出身タレントは多くなり、活躍の場も増えましたが、彼が卒業した頃は時期が悪かった。高田万由子(49)が卒業したのは94年、菊川怜(42)は01年卒ですからね。東大ブームより遙か以前に卒業した彼が味わったのは、不遇の一言では片付けられないと思います」(同)

 香川自身、泉ピン子(73)に言われた言葉をのちに語っている。

〈あんた、東大を卒業して、なんで役者なんかやってんの。やめなさいよ!〉

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