「反日不買」にビクともせず…医療、印刷など韓国の離れられない「日本依存」

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韓国製紙メーカーのFSCリサイクル紙シェアが大きい理由

 米国に輸出する家電のパッケージなどで増えているFSCリサイクル紙は、韓国の製紙メーカーが大きなシェアを持っている。

 米国製紙会社が販売するFSCリサイクル紙も韓国メーカーが生産するOEMが多い。

 FSCは森林資源を守る目的で、伐採から流通加工まで基準を満たす用紙を森林管理協議会が認証している。

 FSCリサイクル紙の要件は、印刷製本加工を施した後、回収されたFSC認証紙である。

 消費者の手に渡ってから回収された古紙がFSC認証紙かどうかを見分けることは不可能なため、印刷・製本加工を施した後、消費者の手に渡らない不良品が原料となる。

 日本は世界トップレベルのリサイクル紙大国だが、FSCリサイクル紙の原料となる不良品が極めて少なく、生産はほとんど行われていない。

 不良品が多く原料の回収が容易な国でないと生産は難しい。

 不買運動のアピールで使われた横断幕を韓国で印刷できる機械は武藤工業製かブラザー製に限られる。

 最近、収益性が低く日本企業が手を出さない小型スティッカーや大型横断幕。それらの印刷には中国製の機器が目につくが、主要部品は日本製を使用している。

 不買運動をアピールしてきた記事に使われた写真を撮影したのはキヤノンとニコンのカメラで、テレビカメラはソニーとパナソニック、ポスターや横断幕も日本製品の独壇場なのだ。

佐々木和義(ささき・かずよし)
広告プランナー。商業写真・映像制作会社を経て広告会社に転職し、住宅・不動産広告等のプランナー兼コピーライターを務めた。韓国に進出する食品会社の立上げを請け負い駐在員として2009年に渡韓。日本企業のアイデンティティや日本文化を正しく伝える必要性を感じ、2012年、広告制作会社PLUXの設立に参画し現在に至る。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月17日掲載

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