「山尾志桜里」が「山本太郎」を玉木新党にリクルート 背景には「れいわ」の苦悩

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 国民民主党と立憲民主党の合流で、存在感の低下に喘ぐ政治家たちがいる。

 8月19日夜、そんな面々がひそかに集まった。

 野党担当記者によれば、

「この日は、立民を離党した山尾志桜里衆院議員、須藤元気参院議員、“おっパブ”通いで無所属となった高井崇志衆院議員らが会合を開き、そこに、れいわ新選組の山本太郎代表が呼ばれたんです」

 表向きの議題は、山本氏がかねて声高に叫ぶ“消費減税”について。もっとも、

「実際は、山尾氏が、立民への合流を拒んだ玉木雄一郎国民代表らと結成する新党に山本氏を誘うために開いたもの。この日、結論は出ませんでしたが、山尾氏と山本氏は今も連絡を取り合い、前向きな話し合いが進んでいるそうで」

 山本氏が、衆院選で100人の候補者擁立を豪語して“台風の目”などと持て囃されたのも今は昔。

「都知事選では65万票を得て3位に食い込んだものの、3億円が目標だった寄付金も、蓋を開けてみれば半分以下。昨年の9月には、東京・赤坂の一等地に事務所を開きましたが、約250万円の家賃を払い続けることができなくなり、移転せざるを得ない状況だと囁かれています」

 山本氏を悩ませるのは、カネの問題だけではない。

「前回参院選の公認候補だった大西恒樹氏の“命の選別”発言でバッシングを受け、7月には、党の対応に異を唱えた別の候補者が、党の事務局と揉めて離党する事態になりました」

 山本氏自身、れいわ新選組を続けることに限界も感じているという。

「ただ、立民の枝野幸男代表は、民主党政権時代の原発対応を山本氏に批判されたことを未だに根に持っており、彼を受け入れる気はない。今や、山本氏が頼れるのは玉木氏や山尾氏らが作る新党しかないのです」

 野党勢力の離合集散がいよいよ混沌としている。

週刊新潮 2020年9月3日号掲載

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