星野源、野田洋次郎の次は……ミュージシャンがドラマ参入で中堅俳優は戦々恐々の日々

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注目は米津玄師?

 歌が巧い俳優も枚挙に暇がないが、没後に国民栄誉賞を受賞した渥美清(1928~1996)の歌唱力は、映画『男はつらいよ』[松竹:山田洋次監督(88)]の主題歌が示している。渥美はシングルもアルバムも出し、ミュージカルの舞台が高く評価されたこともある。

 こうなると、キャスティング担当者は“第2の星野源、野田洋次郎”を血眼になって探すのは当然だろう。やはりPVを必死に視聴したりするのだろうか?

「ミュージシャンに役者としての才能も輝かせるという夢は、キャスティング担当者なら誰でも持っているのではないでしょうか。熱心に情報収集を行うのはもちろんですが、意外に有効なのが『俳優の友人であるミュージシャンを紹介してもらう』です。例えば米津玄師さん(29)は、菅田将暉さん(27)、綾野剛さん(38)、そして星野源さんと仲がいいんです。先日もTBSのドラマ『MIU404』(金・22:00)の収録現場に米津さんからお弁当の差し入れがありました。現場からは米津さんの出演を望む声が上がりました」(同)

 そもそも「MIU404」にはゲストスターとして、少なからぬ“ボーカル兼俳優”が出演している。

 主な顔ぶれだけでも、松下洸平[2話]、岡崎体育(31)[3話]、渡辺大知[5話]、King Gnuのボーカル・井口理(26)──という具合だ。

“外部参入”の恐怖

 候補者は尽きない。ONE OK ROCKのTaka(32)は演技未経験だが、関心を持っているキャスティング担当者は少なくないだろう。Dragon AshのKj=降谷建志(41)も俳優としての実績はあり、NHKの大河ドラマ「八重の桜」にも出演している

「既に演技の実績も持っているミュージシャンなら、金子ノブアキさん(39)やMIYAVIさん(38)がいますし、経験に乏しい女性なら、あいみょんさん(25)が筆頭でしょう。もっと演技を見たいミュージシャンはまだまだたくさんいます」(同)

 ミュージシャンだけでなく、お笑い芸人の俳優進出も目立っている。東京03の角田晃広(46)、ハナコの岡部大(31)という具合だ。

 特にコントが演技力を求められるのは論を俟たない。先に紹介した渥美清もキャリアはコメディアンからスタートした。

 多彩な演技者によって、映画やテレビドラマが活性化することに反対する者は誰もいないだろう。とはいえ、これほど“外部参入”が盛んになると、中堅役者は戦々恐々としているに違いない。

週刊新潮WEB取材班

2020年9月4日掲載

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