「ノストラダムスの大予言」の五島勉さん逝去 昨年、本人が遺した最後のことば

エンタメ 2020年8月1日掲載

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1999年7月に人類は滅亡する――。「ノストラダムスの大予言」を執筆した五島勉さんが、6月16日に亡くなった(享年90)。人々を恐怖に陥れた予言は外れたわけだが、ご本人はどう思っていたのだろう。昨年、週刊新潮が取材を申し込むと、こんな答えが……。(以下は2019年6月20日号掲載時の内容です)

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 アラフィフ以上で、〈1999の年、7の月、空から恐怖の大王が降ってくる〉というくだりに聞き覚えがない人は、ほとんどいないのではないか。

 そう書かれた『ノストラダムスの大予言』は、1973年(昭和48年)、祥伝社から刊行され、250万部、シリーズ合わせて600万部もの大ベストセラーになったのである。いや、売れただけに止まらず、

「小学校では、21世紀は到来しないというのが常識で、僕も30歳そこそこで死ぬと信じていました」

 と、50代の会社員氏が回想するほど、深刻な社会現象になったのである。そして、影響は99年7月が過ぎるまで尾を引き、シェルター会社社長の西本誠一郎さん(82)はこう回想する。

「ノストラダムスの予言が話題になったころは、シェルターの問い合わせの電話が多かったですよ。うち2、3件は実際に契約していただけました。輸入が間に合わなかったお客さんもいて、その方は、終末が訪れるとされていた日、わが家のシェルターに親子で泊まりに来ましたよ」

 ま、人類が滅亡しなくてよかったけれど、世を騒がせた五島勉氏は、いまどんな心持ちでいるのか。

「1503年に生まれたノストラダムスは、予言詩を何冊にもまとめ、イエスの予言を引き継いだだけでなく、独自の予言も盛り込んでいます。人類の月面着陸や、現在のカードローンの登場なども予言しているんです。私があの本を発表した73年に関して言えば、米ソが一触即発で、核兵器を用いた第3次世界大戦が始まりかねない状況で、ベルリンの壁の両側にも、何百もの核兵器が準備されていました。“1999年に世界が終る”という予言は、そうした世界情勢を言い当てていたんですね」

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