広島・堂林翔太、史上初の“4割打者”へ 突然ブレイクした理由は?

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 広島の堂林翔太内野手(28)が話題をさらっている。7月27日現在、打率3割8分9厘。史上初の4割打者に向けて邁進中だ。

“名前は聞き覚えあるけど、どんな選手だったっけ?”と首を傾げている方に少し説明しよう。

 今から11年前の2009年夏、堂林はエース兼4番として中京大中京(愛知)を全国優勝に導いた。

 決勝の日本文理(新潟)戦は球史に残る名勝負だった。

 9回2死、6点リードで堂林はマウンドに立ったが、気の緩みか、失点を重ねて降板。1点差で辛くも逃げ切って優勝を決めた後のインタビューでは、敗戦投手のように泣きじゃくった。

「その後、ドラフト2位で広島に入団し、3年目の12年、1軍全試合に出場。150三振、29失策ながら、野村謙二郎監督が使い続けたのは、甲子園の星だったから。イケメンでカープ女子票を集め、オールスターにも選出。とにかく評価が実力に伴っていなかった」

 と、スポーツ紙デスクが振り返る。

「でも翌年から右肩下がりに出場機会が減少。14年オフに六つ年上のTBSアナウンサー枡田絵理奈と結婚するも、成績降下は止まらず、夫人が“サゲマン”と揶揄されたことも。緒方孝市監督のV3時代はほとんど功績無し。ここ最近はトレード要員にすらなれず、首筋が寒い状態でした」

 そんな男がなぜブレイクしているのか。

「オフに後輩の鈴木誠也に弟子入りするなど本人の心境の変化もあるでしょうが、彼のダメっぷりを記憶していない佐々岡真司新監督が出場機会を与えているのが大きい。まあ、広島レギュラー陣がV3時より弱体化しているのも確かですが」

 チームが弱い時に頭角を現すタイプということか。

 4割打者の可能性は、

「例年より試合が少ない今季はチャンスです」

 甲子園では土壇場で詰めの甘さを露呈したけど……。

週刊新潮 2020年7月30日号掲載

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