「えみちゃんねる」突然の終了がどれだけ異例のことか 過去のケースと比較すると…

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大御所らしからぬ降板

 先の民放プロデューサーは言う。

「『えみちゃんねる』もそうでしたが、現在、彼女が持つレギュラー番組は全て冠番組です。いかに彼女の名で数字が取れるかを物語っており、いずれも長寿番組となっています。関西では確かに大御所ですが、実際に会ってみると、決して悪い人ではないですよ。M-1の暴言事件に対しても、余裕の対応を見せていましたしね。だからこそ、6月にキングコングの梶原雄太(39)が『えみちゃんねる』とラジオ『上沼恵美子のこころ晴天』(ABCラジオ)の降板した理由が、彼女に執拗な叱責を受けたというのは、信じられません。そして、彼女自身が『えみちゃんねる』を降りてしまうなんて……」

 一説には、上沼とスタッフ間で揉めたためとも言われる。いずれにせよ、人気番組の突然の打ち切りは前代未聞である。過去に似たようなケースはあっただろうか。

「思い出されるのは『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ)ですね。篠原涼子の出世番組で、エキセントリック少年ボウイなど、特殊キャラを次々と生み出して、絶大な支持を受け、裏番組の『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ)を潰したほどのでした。ところが、97年9月に予定されていた2時間スペシャルを、ダウンタウンに通告すること無く、プロ野球のヤクルトのリーグ優勝決定試合の生中継に差し替えた。これに松ちゃんが激怒し、番組が打ち切られたということがありました。ただし、翌週には2時間スペシャルを放送し、その後も傑作選などで、ひと月ほど伸ばしてから終了しました」(同)

 後継番組も考えねばならない。それだけに今回の突然の終了には驚くという。

「大御所だからこそ、時にはスタッフとも揉めることもあります。それでも大御所と呼ばれる方たちは、たとえキレても、長年の経験から自分のマイナスになるようなことは避けてきました。例えば、『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送)の初代局長・上岡龍太郎さんには、上岡局長激怒事件というものがあります。大嫌いなオカルトものリポートに激怒してスタジオから退出。翌週の収録にも来ず、番組降板という流れができてしまった。プロデューサーが土下座し、なぜか『上岡龍太郎にはダマされないぞ!』(フジテレビ)で経緯を放送。上岡さんから『実はいたずらですよ』と言われてプロデューサーがホッとするというオチで丸く収めました。大御所はそこまでやるものです」(同)

 しかし、「えみちゃんねる」にはそれがなかった。

「上沼さんは最終回でも、自分のことを『コロナ鬱』と言っていましたが、確かに以前のようなトークではなくなっていたように思います。観客を入れていないせいもあるのかもしれませんが、『おしゃべりキッチン』も最近の放送では話術にキレがなくなっている感じがします。旦那さんとは別居中だそうですし、何かあったのではないかと心配です」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年7月30日掲載

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