文在寅「反日不買」初の生け贄、政策の「自爆」…業界5位イースター航空破たん

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大統領側近で議員も務めるファウンダー

 韓国の航空業界で5位のイースター航空が清算手続きに入ることになり、職員1600人余りが大量失職する危険にさらされている。社員たちは経営悪化を機に6カ月間も給料をもらえないありさま。従業員だけでなく、機内食や掃除サービスなどの協力会社まで考慮すると、イースター航空の清算で職を失う人々は数千人に達する。破たんの背景にあるのは政府が主導した「反日不買運動」。文在寅政権初の生け贄とも称される今回の一件から、経済政策の「自爆」について綴る。

 今回の破たんは、韓国の格安エアライン(LCC)最大手の済州航空が7月23日にイースター航空の買収断念を公式に発表、既成事実となった。済州航空は、イースターが役職員への賃金や航空機材のリース料などを合わせた約1250億ウォンの未払い金を解決するように要求してきたが、イースター航空はこれを受け入れなかったという。

 イースター航空は「約1500人の職員と会社の生存のため、あらゆる措置を講じる」とし、一方的に買収契約を解除した済州航空に抗議。操縦士労組は「6カ月間も給料をもらえなかったが、これからは職を失わなければならない」と怒りを露わにしている。

 一方、2013年に設立されたイースター航空のファウンダーは李相稷(イ·サンジク)議員(当選2回)で、「親・文在寅勢力」のひとりだ。その経営手腕に疑問の声があがる中で、文大統領から特別に便宜を図ってもらってきた過去が改めてフォーカスされている。

 李議員は2018年3月、文政府で中小ベンチャー企業振興公団理事長に就任。大統領直属の雇用委員会委員を歴任した。李議員が支配するイースター航空の傘下に「タイ·イースタージェット」航空がある。その幹部職に文大統領の娘婿を斡旋したとされ、見返りに李議員が政府の要職に就くことができた……と疑惑を持たれているわけだ。

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