巨人「原監督」タニマチの「東京ドーム野球賭博」 年間3千万円超えのVIPルームで…

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NPBも及び腰で

 遡れば5年前、巨人選手による野球賭博、「笠原事件」が発覚し、球界は大揺れとなった。その際、日本野球機構(NPB)から再発防止策が示され、各球団に「野球賭博厳禁の活動」「賭博常習者の選手等への接触に関する球団間の情報交換」などの提案がなされたのだった。

 これまで述べた西原社長らによるVIPルームでの「野球賭博」には、選手をはじめ球団関係者は関わっていない。とはいえ、一連の事件で4選手が刑事処分を受けた巨人のお膝元たる東京ドーム内で、堂々となされてきたわけである。

 真剣勝負の国際試合を札束で汚した西原社長は、代理人の弁護士を通じて、

「取材には一切お答えしません」

 さらに、そうした“お友達”を持つ指揮官を抱える巨人軍は、

「青山メインランドや西原氏が東京ドームのスイート倶楽部の年間契約をしていた事実もありません。当球団が西原氏や青山メインランドと深い関係があるといった貴誌の指摘は根拠のない誤りです」(広報部)

 あまつさえ、野球賭博の根絶を目指してきたはずのNPBに至っては、

「WBCに関してはこちらではなく、MLB(メジャーリーグベースボール)の話になるので回答できません」

 聖なる野球場が鉄火場にされたにもかかわらず、まるで及び腰なのだ。スポーツライターの玉木正之氏が言う。

「このNPBの言い分は、筋が通っているようでいて、その実、野球というスポーツに対しての感性が全く感じられません。“自分たちの所管する野球ではダメだけど、別の国の野球ならいい”というのは、少なくとも野球を運営している団体の態度ではありません」

 その上で、こう指摘するのだ。

「原監督の賭けゴルフにしても、今回のドームでの賭け事にしても、それが歴とした犯罪になりかねないという感覚が当人たちにはないのでしょう。監督という公の立場にいるのだから、自分のしていることを理解すべきだし、こうした問題は球団もフタをせず、きちんと考えていかなければなりません」

 先ごろ、監督としての通算勝利数が巨人歴代2位となるなどペナントレースは好調ながら、「若大将」と呼ばれた頃には程遠く、ベンチで指揮官らしからぬはしゃぎぶりの原監督。周囲に諫めたり、叱る者がおらず、「裸の大将」と化しているのかもしれない。

週刊新潮 2020年7月16日号掲載

特集「『原監督』タニマチの『東京ドーム野球賭博』」より

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