「グッとラック!」に辛坊治郎が再登場 影の薄い志らくに対し、株を上げた国山ハセン

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TBSまで批判の対象に

「今回の辛坊さんも期待通り面白かった。熊本県を襲った豪雨で氾濫した球磨川水系には、かつて治水などを目的とした“川辺川ダム”の建設計画が中止になったことに触れ、ダムの建設反対運動にはテレビ局がバックアップしていたことを明かしたりしていました」(同)

辛坊:さっき、ハセンさんが、「ダムがあったら(災害を)軽減できたかもしれない」っておっしゃいましたよね。川辺川ダムの建設反対運動には、このTBSだの、テレ朝だののニュース番組が徹底的にバックアップして、ダム反対・中止っていうのを徹底的に煽った結果、中止になったんですから、それを忘れて言うなよ! この局のアーカイブに、川辺川ダム建設反対運動、どれだけ取り上げたかっていうくらいやってますよ。

――TBSにとっては耳が痛い話だろう。むろん、「だからといって、ダムが完成していても災害が防げたとは思えない」とフォローしつつ、今後どう対応すべきかを、彼独特の言い回しで提案する。

辛坊:ダム造ったって、それが溢れて一気に流れたら、余計危険だから。私もニュース番組で言う時には、「みなさん、他人事ではありませんよ。みなさんが住んでいる所でも起きますよ。気をつけてください」って言うんだけれども、実はこれ、ウソなんです。安全な地域もあるんです。今回、被害が出ているのは全部、ハザードマップで危険だと言われていた地域なんです。なんで危険な所に人が住んでんの?って話です。特に問題なのは、高齢者福祉施設がやたら多いんです。なぜかというと、高齢者施設は民間事業ですから、地価の安い所に建設しようとするんです。そうすると、危険な所に建っちゃうんです。すると、高齢者は避難できずに死んじゃうんです。だったらどうすればいいか。ダムを造る金、堤防を嵩上げする金、防潮堤を造る金で、そういう所の施設に補助金を出して「安全な地域に作ってくださいね」、危険な地域に住んでいる人には「お金出しますから、安全な地域に建て替えてくださいね」っていう施策を地道にやるしかない……。

――まっとうな意見だ。だが、その施策が全く行われていない理由として、その矛先は政治家へと向かう。

辛坊:なぜかというと、構造的な問題があって、政治家はそれじゃあ儲からない。利益誘導で地元の建設業者に金を流して大きな防潮堤を造ったり、堤防造ったりすることで、世の中のお金が回っているから、個別の家に引っ越してもらう、小さな社会法人に引っ越してもらうことにお金を使うのは、自分の利益にならない。だから、やらない。その結果、これ(災害)が起きてる。

――誰も口を挟む余地のない、辛坊の独壇場だった。

「志らくさんは追従を決め込み、賛同するだけで特に意見もなかったですね。続いて、辛坊さんはコロナ問題についても、連日発表される感染者数よりも、重篤者、死者の数のほうが問題だと主張していました。これについても、志らくさんは同調するばかり。一方、もう1人のMCであるハセンアナは面白かった。辛坊さんがPCR検査の定点観察をすべきという話を始めた時は……」(同)

辛坊:私は1月から言い続けているんですから! 1月か2月です。ホントですよ!

ハセン:どっちでもいいです!

「スタジオからの笑い声が漏れ伝わってきて、辛坊さんも苦笑していました。立て板に水の辛坊さんを、たった一言で、一瞬ですが絶句させた。辛坊さんもなんだかツッコんでもらえて嬉しそうでした。腕を上げたなあと感心しましたよ。実は、最近の『グッとラック!』は、ハセンアナが仕切り役、進行役になっています。志らくさんはコメンテーター的な役割と、コメンテーターたちに話を振る役です。もともと、あの番組は、世間に名の知られていないコメンテーターが多すぎるので、指名する役も必要なんでしょう」(同)

 通常の放送では、4人もコメンテーターがいることもある。

「2ちゃんねる開設者の西村博之氏もそのうちの1人ですが、彼とハセンアナとのバトルがSNSで話題になることもあります。ハセンアナは、最近は志らくさんにもツッコんだり、イジったり、意見も言う。今回のスペシャルウィークでは、梅沢富美男さんに“(不倫の)専門家”と言ってイラつかせたりもしていました。辛坊さんに対して『辛坊さんが首相が絶対に嫌だ!』なんて言ったことも。『王様のブランチ』の進行を3年、『アッコにおまかせ!』のアシスタントを5年、それらを経て『グッとラック!』のMCになった。イケメンで、なんとなく頼りない感じもしますが、地道にキャリアを重ねてきた。伸び伸びとしながら、本音をこぼす姿勢は好感が持てます。時としてツッコみつつも、軽く受け流して淡々と進行するMCぶりは、先輩の安住紳一郎アナやフリーの羽鳥慎一アナを参考にしているかもしれませんね。ちょっと笑いにするとか、それ以上は言わせないとか、変な方向に行きそうなのを戻すとか、サーカスの猛獣使いのような、イジり上手です」(同)

 結果、「グッとラック!」スペシャルウィーク第2弾では、ハセンアナの株も上がったという。

「MCはハセンアナに任せて大丈夫だと思います。やはり志らくさんの歯に衣着せぬキャラを活かすには、コメンテーターの立場のほうがやりやすいでしょうね。ただ、『グッとラック!』でコメンテーターとなると、続く『ひるおび!』まで2番組連続のコメンテーターということになりますけど……」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年7月16日掲載

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