ゴルフ女子ツアーで異例の「ルーキー3人」最終組 それぞれの個性

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 待望の女子ツアー開幕戦「アース・モンダミンカップ」(優勝賞金4320万円)は異例ずくめだった。

 無観客なのはもちろん、関係者全員がPCR検査を実施し、一部の選手はマスク着用、中継はテレビではなくYouTubeだった。

 極め付きは最終日最終組の組み合わせだ。3日目を終えて1位の田中瑞希(21)に加え、3打差2位タイの古江彩佳(20)と西郷真央(18)というルーキー3人で回ることになったのだ。

「無観客試合は、アマの試合と雰囲気が近いので、ルーキーたちものびのびとプレーできたのでしょう」

 とゴルフ記者が語る。

 一口にルーキーといっても年齢や経歴はまちまちだ。

 1998年生まれの田中は、畑岡奈紗、渋野日向子ら“黄金世代”の一人。18年にツアー初Vを挙げた大里桃子は、熊本国府高ゴルフ部のチームメイトだ。もっともプロテストでは、大里が2度目の挑戦でパスしたのに対し、田中は2度辛酸をなめ、昨年、三度目の正直で合格を果たした。

 一方、兵庫県出身の古江は2000年生まれ。実は黄金世代より有望とされるこの学年は“プラチナ世代”と呼ばれることも。かくいう古江も、昨年10月の富士通レディースでアマ優勝を達成し、プロテストが免除された逸材だ。

 千葉県出身の西郷は、ジャンボ尾崎アカデミーの1期生。昨年の日本女子アマを制するなど前評判は高い。受験年齢が1歳引き下げられた昨秋のプロテストを最年少で合格し、“女子高生プロ”と話題になった。

 最終日に話を戻すが、予定されていた日曜日は降雨のため順延になった。

「平時なら打ち切りで、前日までの成績で順位が決まるところですが、今大会は予備日を設けていたため、23年ぶりの“月曜決戦”となりました」(先の記者)

 もっとも結果は、3者共にスコアを落とし、26歳の渡邉彩香が逆転優勝した。

 ともあれ実力の片鱗は見せつけた“2浪黄金”“アマVプラチナ”“ジャンボ娘”。以後、お見知りおきを。

週刊新潮 2020年7月9日号掲載

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