フランス警察が抱える人種差別問題 現地在住の日本人が今も忘れない酷い扱い

国際 2020年7月6日掲載

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 アメリカのジョージ・フロイド氏の死をきっかけに広がった「#Black Lives Matter」は、フランスにとっても他人事ではありません。黒人差別や警察の横暴に対するデモが全土で行われています。

 フランスでも2016年、黒人のアダマ・トラオレ氏が、3人の白人警察官に職務質問され連行される途中に死亡するという、フロイド氏と同じような事件が起きています。健康だった若い男性の突然死に、家族は死因の再調査を求めたところ、「圧死の疑い」という結果が出て、白人警察官による暴行死ではないかとされているのです。

 コロナ禍の影響で10人以上の集会が禁止されているにも関わらず、若者を中心にフランス各地で計約2万3千人が集まるなど、フロイド氏の事件をきっかけに4年前の抗議活動が再燃しています。

 とはいえ、警察はトラオレ氏の死の責任が自分たちにあるとは認めていません。国家警察委員組合も「警察による人種差別と暴力に関する議論は、政治的、イデオロギー的な少数派によって行われている。彼らは選挙や裁判において勝てないために暴動を起こしている」という声明を出しています。

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