「福岡堅樹」五輪断念で医学部へ…国立か“有名人好き私立”か、お金は?

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福岡の気になる年俸は?

 もうラグビーをすることはないのだから、ラグビーが強いとかラグビー部の有無などは関係ないのかもしれないが、

「そうは言っても学生時代を過ごした筑波大に思い入れはあるようで、普通受験はもちろん、学士編入でも5名を募集しているので、目指す可能性は十分にある。それに加えて少し前から熱心に口説いている大学があるんです。順天堂ですね」

「大学の関係者が日本医師会の幹部を通じ、福岡の父親に熱心にアプローチしているようです。順天堂はひとことで言えば有名人好きな大学です。ソウル五輪の金メダリスト・鈴木大地スポーツ庁長官、“味噌汁本”でベストセラーとなった小林弘幸医師など、あの大学は特に著名人を丁寧に扱うし、それがDNAみたいなものです。ちょっと前に森光子さんの終の棲家になりましたが、VIP向けのスペースが充実していて、芸能人をよく見かけますよ」

 そうは言っても、順天堂は学士編入で学生を募集していない。合格しても1年次からスタートすることになるわけだが、

「世界を沸かせたスターが入学し、晴れては医師となってその後も貢献してくれることになるなら、それは大学にとってはとてつもなく魅力的なこと。とてもイメージのよい金メダリストが医学部を目指してくれるのと同じようなもので、正直、こんなケースは前代未聞と言ってもいい。だから、様々な“オプション”を提案したっておかしくないと思いますよ」

 医学部と言えばお金。私立なら6年間で数千万が通り相場だ。順天堂でも、「6年間総額で2080万円」とある。福岡の懐事情についてはどうなのか? ラグビーはサッカーに比べて薄給のイメージがつきまとうのだが……。別の関係者に聞くと、

「そんなこともないんですよ。去年の日本代表で見てみると、リーチマイケルと田村優がそれぞれ8000万円ほどでトップです。これに加えて、2人は南半球最高峰のスーパーラグビーに出場したりしていましたから、合わせれば1億円くらいあったと思います。ちなみに日本代表の日当は1日1万円で、前のイングランドW杯までは3000円でした。リーチや田村の次にもらっていたのは、田中史朗、堀江翔太、松島幸太朗、そして福岡堅樹あたりでしょう。彼らで、スーパーラグビーのギャラも入れたトータルで、4000~5000万円くらいでしょう。ちなみに、姫野和樹あたりの経験が浅い選手だと、もっと安くなると思います。リーグがプロ化しておらず、放映権料が安くて、試合数が少ない競技の割には、けっこう貰っている気がします」

 4000~5000万円レベルの年俸を数年に亘って得ていたのであれば、私立医学部の学費に困るということもなさそうだ。さらに、福岡が所属していたパナソニックは選手思い、日本ラグビー界思いのチームのようで、

「パナソニックは日本のトップリーグの中で、ラグビー界全体のことを一番考えているチームです。スーパーラグビーに日本から唯一参加していたチームに、パナソニックは4選手も送り出しました。これは他チームではないことです。同時期に日本でもトップリーグが開催されている時ですから、選手がそれだけ出ていくとパナソニックの戦力がダウンするのは自明のことなのに、ジャパンラグビー発展のために選手を出した。コロナ禍で中止になりましたが、そんな状況でも選手層が厚いから、パナソニックはトップリーグで首位をキープしていました」

 所属チームからも陰に陽にアシストが期待できそうな環境というわけだ。

週刊新潮WEB取材班

2020年6月15日掲載

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