卓球「水谷・伊藤」ペアに大ダメージ 「密だから練習ダメ」で金メダルに暗雲

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 自粛が緩和され、卓球界も練習が再開された。

 それに先立つ5月30日に日本卓球協会が発表した感染症対策ガイドラインには、

〈練習中はマスク不要。練習以外の時間、特に会話する時にはマスク着用〉

〈更衣室は使用せず、練習できる服装で来場する〉

〈2時間ごとに窓を開ける等、換気に配慮する〉

 など一般的なものから、

〈卓球台で手を拭かない〉

〈チェンジコートしない〉

 といった卓球ならではの注意事項が並ぶが、

「ダブルスが禁止されているんですよ」

 と協会関係者が嘆息する。

「試合はもちろん練習もダメ。理由は“密”だから。国際卓球連盟が作ったガイドラインに準拠したというんですが……」

 周知の通り、卓球界は男女とも中国に一日の長がある。だが、

「ダブルスは彼らの弱点で、日本が互角に渡り合える。男女各ダブルスは五輪種目ではありませんが、団体戦に含まれています。日本にとって必勝種目なのに、練習できないのは痛い」

 わけても、東京五輪から正式種目に採用される混合ダブルスは、水谷隼(31)と伊藤美誠(19)のペアに金メダルの期待がかかっている。

「現在の世界ランクは中国ペアに肉薄する2位。共に静岡県磐田市出身の二人は、美誠が小さい頃から交流があり、相性は抜群です」

 ただ、

「ペア結成は昨年7月で、まだまだ練習が必要。海外転戦が多い二人はなかなか揃って練習できず、国際大会が中断している今こそチャンスなんですが……」

 コロナで分断された男女がここにも。

週刊新潮 2020年6月11日号掲載

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