ブンデスリーガで再評価された「鎌田大地」 浮き沈みの激しいサッカー人生

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“鎌田大地”がスポーツメディアを賑わせている。

 コロナ禍で多くのスポーツが行われない中で再開したドイツのサッカーリーグ、ブンデスリーガ。フランクフルト所属の鎌田は、“司令塔”というべきトップ下を任され、2戦連続で得点を挙げた。現地紙は2戦ともに鎌田を“マン・オブ・ザ・マッチ”に選んでいる。

「まだ23歳ですが、アップダウンの激しいサッカー人生を歩んでいますね」

 とスポーツ紙サッカー担当記者が語る。

 中学時代にガンバ大阪のジュニアユースに在籍していた鎌田。だが、井手口陽介(現ガンバ)らライバルがひしめくなかでユースへの昇格が叶わず、京都・東山高に進んだ。

 だが、3年のとき、強豪校で構成される高円宮杯プレミアリーグウエストでMFながら10得点を挙げて注目され、卒業後はJ1サガン鳥栖に加入を果たす。

 鳥栖では2年半、中核選手として働き、2017年に晴れてフランクフルトに移籍。ところが、

「その年の出場はわずか3試合。そのことから“海外に出るのが拙速すぎた”“猫も杓子も海外移籍”などと批判を浴びました」

 しかし翌年、ベルギー1部のシント=トロイデンにレンタル移籍に出されると、シーズン2桁得点を達成するなど大活躍。昨年、フランクフルトに復帰した。もっとも、それでも補欠扱いには違いなかった。コロナ禍で中断されるまでは。

「彼は生来まじめな性格。なのでリーグが中断している間もしっかり準備していたのでしょう。再開後、コンディションの良さが監督の目に留まり、スタメンに抜擢されたのです」

 森保ジャパンではどうか。

「今のところ、ドリブルがうまい南野、久保に次ぐ3番手ですが、パスは鎌田がピカイチ。今後、W杯予選の相手は強くなっていき、ドリブルよりパスが有効な展開になっていくので、彼への期待が高まります」

 鎌田大地。覚えておこう。

週刊新潮 2020年6月11日号掲載

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