香川「ゲーム条例」に弁護士会も反対 未だくすぶる「賛成意見のねつ造」疑惑

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 香川県議会は、4月に「ネット・ゲーム依存症対策条例」を施行した。18歳未満の子どもは、コンピューターゲームの利用は1日60分、休日は90分まで。また、スマートフォンの使用は中学生までは午後9時、高校生は午後10時までに使用をやめるよう努めなければならない、と決められた。むろん、これには賛否両論。5月25日、香川県弁護士会の会長は条例廃止を求める声明を発表するなど、反対派の動きは今後も続きそうである。

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 条例の素案ができたのは、今年の1月10日だった。ところが、素案が発表されるとインターネットで批判の声が起こり、県にも「行政が規制するのはおかしい」という内容の意見が殺到した。1月20日に素案を修正している。新たな素案では、使用制限の対象を「スマートフォン」から「コンピューターゲーム」と縮小。また、保護者に対しては「ルールを(子どもに)遵守させる」から「遵守させるよう努めなければならない」と表現が変更された。

 さらに県議会は、県民から条例についての意見を聞くために、1月23日から2月6日までの15日間、パブリック・コメント(意見公募)を実施した。

 香川県議会事務局政務調査課の担当者によると、

「香川県の個人や団体から2615件のご意見をいただきました。うち条例に賛成は2269件で、反対は334件となっています」

 じつに約9割が条例に賛成だったというのだ。

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