アユの自伝ドラマ「M 愛すべき人がいて」の評判 あの「スチュワーデス物語」を彷彿

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「M」の楽しみ方

「近年稀に見る大味なドラマです。ツッコミどころも多く、ひょっとしたら、かつての大映ドラマのようにクセになるかもしれません。マサが専務のA VICTORY社のロゴはavexそっくりですし、ディスコのヴェルファインは六本木ヴェルファーレで、あの階段を再現するにはお金もかかったでしょうね。BGMにはアユはもちろん、TRFやglobe、篠原涼子らのヒット曲が満載。もう、やりたい放題です」(同)

 それだけに心配な面もあるという。

「たとえば、アユが上京して最初に所属する中谷プロダクションは、実話だとサンミュージックということになるのですが、描かれ方は悪徳芸能事務所です。あんな描き方をして問題にならないのかと心配になります。ただ、その社長を演じる高橋克典(55)は、NHK大河『麒麟がくる』の出演を終え、ようやくホームに帰ってきたような軽々しい演技で、大映っぽさに華を添えています。また、マサの秘書を務める田中みな実(33)は、なぜかアイパッチ装着の隻眼で、マサに甘えるようでいて、『私の目の代わりになるって言ってくれたよね』と脅迫もする。まさしく『スチュワーデス物語』で片平なぎさ(60)が演じた、教官(風間杜夫[70])のフィアンセで、義手にした手袋を口で外して脅した役どころと重なりますね。A VICTORY社長の高嶋政伸(53)と怪演を競い合っています」(同)

 かえって面白そうではないか。

「大映ドラマを知っている世代なら、楽しめるかもしれません。でもSNSでは、大して話題になっていないんですよ」(同)

 4月24日現在、公式Twitterのフォロワーは1万にも達していない。同じ枠で放送された「おっさんずラブ」では30万人以上がフォロワーになっているのと比べると心許ない。

「視聴率はそこそこですが、反響は薄いですね。エイベックスと浜崎への忖度でしょうか。ヘタに批判やツッコミを公に晒して、ファンの怒りを買うと厄介ですからね」(同)

 となると、先行きも心配だが……。

「どうも、テレ朝は大映路線で行くつもりのようです。第2話の予告編では、アユを指導するクレイジー講師役に水野美紀(45)が“ベルばら”のような姿で出ていました。彼女はTwitterで《もう、せっかくの朝ドラのイメージが雲散霧消だと事務所スタッフは白目であります。》と呟いているほどですから、相当はじけているのでしょう」(同)

 大映ドラマを知らない世代は、コメディとして見たほうが良いかもね。

週刊新潮WEB取材班

2020年4月25日掲載

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