凱旋帰国と持ち上げられた「ウエンツ瑛士」復帰 現実はコロナ感染拡大で先行き不透明
特番MCは視聴率不振
テレビ朝日が自社の番組情報を中心に報じるネットメディア「テレ朝POST」は3月12日、「ウエンツ瑛士、英国から凱旋！空港から“帰国後初仕事”に直行『“ 1年半ぶりの日本”を満喫する前に…』」の記事を掲載した。
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ウエンツ瑛士（34）が1年半のイギリス留学を終え、3月4日に帰国。帰国した日に羽田空港からテレビ朝日に直行し、「世界が驚いたニッポン！スゴ〜イデスネ!!視察団3時間SP」（土曜・18:56）に出演したという内容だった。
この「ニッポン視察団」は3月21日に放送された。もっとも、それに先立つ3月10日、日本テレビは「火曜サプライズ」（火曜・19:00）で、ヒロミ（55）をロンドンに派遣。芸能界復帰の覚悟を語らせ、ウエンツが番組MCに復帰すると発表していた。
ずいぶんと入念な“復帰披露”だったわけだが、民放キー局でバラエティ番組の制作に携わるスタッフが解説する。
「『火曜サプライズ』は視聴率が14・6％（註：ビデオリサーチ調べ、関東地区：以下同）の高視聴率で、視聴者の注目度が高いことが伺えました。その後の『ニッポン視察団』での空港から収録に直行という演出は、業界の復帰待望論を印象づけたかったのだと思います」
だが、このスタッフは「留学前のレギュラー番組は復帰を歓迎するかもしれませんが、その他の番組スタッフはシビアに見ています。まだまだ“お試し期間”のようなものです」と指摘する。
「芸能界における1年半のブランクは、一般的な時間感覚より遥かに長く、視聴者離れが起きることは珍しくありません。この1年半の間に、例えばお笑い第7世代が台頭しました。彼らはMCこそ無理ですが、サブMCは充分に可能です。これはウエンツさんのポジションと重なります」
「火曜サプライズ」でも、ヒロミは復帰を「なかなか難しいですよ。甘くないですよ。その覚悟はあるんですか？」と厳しい質問を投げかけている。
「『火曜サプライズ』のウエンツさんは、留学前と全く印象が変わっていませんでした。個人的には好感を持ちましたが、果たしてテレビ的には今後、吉と出るか凶と出るのか……。なかなか難しいですね。制作現場は、留学の成果を感じさせる“新生ウエンツ”を見たいと思っているスタッフが多いとは思いますが……」（同・スタッフ）
ウエンツの所属事務所は、あのバーニングプロダクションだ。芸能界で最も力のある事務所の1つであることは言うまでもない。
ウエンツ自身も、松本人志（56）や中居正広（47）とプライベートでも交流が深い。2人の高視聴率番組に出演する可能性もある。
ならば復帰後も順風満帆かと思いきや、実は意外な展開になっているという。4月6日の午後7時からTBS系列で放送された特番「クイズ！タイムトラベラー」でウエンツはMCを務めたが、視聴率が不振だったのだ。
「サブMCは渡辺直美さん（32）で、『豪華セットで送る超大型新感覚クイズゲーム番組』という触れ込みでした。TBSが放送した春の特番では、最も力を入れた番組の1つだと思います。予算もかなり投入されていましたが、それにもかかわらず、何と視聴率が1桁だったのです。無論、視聴率の不振はウエンツさん1人の責任ではありませんが、どうしても『復帰後の大型特番が低視聴率だった』というイメージが付いて回ります。復帰早々の大黒星は本人にとって痛いでしょうね」（同・スタッフ）
ウエンツの魅力は「イケメンでありながら、いじられキャラ」にあることは広く知られている。
おまけに、モデルやアイドルの経歴が魅力を引き立たせる。いじられキャラだとはいえ、いや、だからこそ、お笑い芸人には真似のできない華がある。それが視聴者に愛されてきた理由だ。
「TBSの番組を見て、『やっぱりウエンツさんはサブMCなんだなあ』と思いましたね。上位のMCにイジってもらった時に最も輝く。だからこそ、MCとして使うには不安があることを証明してしまった格好です」（同・スタッフ）
なかなか厳しい状況に、テレビ業界は「松本さんや中居さんの番組に出演するのはいつなのか」と注目していた。だが、ウエンツに更なる逆風が直撃してしまう。新型コロナウイルスの感染拡大だ。
「新型コロナ問題で収録やロケの中止が相次ぎ、既に再放送による穴埋めが現実のものとなっています。率直に言って、ウエンツさんどころの騒ぎではない、というのが現場の実感です。思わぬ災難で完全復帰には、しばらく時間がかかりそうです。ご本人が一番、状況をよく分かっているはずですよ」（同・スタッフ）
