マイペース調整の「松坂大輔」 西武でどんな使われ方をするのか

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 チームメイトから松坂に対する批判が出そうだが、入団時から松坂を知る球団関係者は、笑顔を交えながらこう話す。

「“サボりのマツ”は健在でしたね。全体練習が終わると、何もなかったかのようにニコニコしながら帰っていく……恒例行事のようで『マツが帰ったぞ』と誰もが笑っています。あの階段は、誰だってきついから歩きたくない。まあ、マツだから良いんですよ!」

 とはいえ、松坂が置かれた現状は厳しいと言わざるを得ない。西武の先発投手陣は、昨季12勝1敗と大車輪の活躍をみせたニールと10勝6敗の高橋公成が二本柱となる。次いで、ルーキーながら7勝をあげた松本航と今季3年目の今井達也のドラフト1位コンビ、昨季6勝の本田圭佑が続く。

 さらに、9年目のベテランである十亀剣とドラフト2位の浜屋将太も先発の座を狙っている。松坂がローテ入りするには十亀や浜屋などと6番手争いに勝つ必要がある。先発投手の頭数だけみれば、その数は揃いつつあり、松坂が入り込む余地は限られている。

 実際、松坂にはローテの谷間を埋める役割を求められそうだが、現役時代ともにプレーし、公私ともに仲の良い西口文也投手コーチはこう見ている。

「ダイスケの強みは対応力ですね。経験で培った(投球術の)引き出しの多さは、ずば抜けています。だからこそ、短いインニングではなく、長いイニングを任せたいのです。極端な話、5回5失点ならば、ウチの強力打線ならカバーできる。優勝を狙う戦力として、先発として大いに期待しています」

 松坂のオープン戦の成績は、2試合に登板、6回を投げて防御率3.00。新型コロナウイルスが終息して無事に開幕できれば、本拠地・メットライフドームのマウンドに立つ松坂を見られる日も近いかもしれない。

週刊新潮WEB取材班

2020年4月14日掲載

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