ようやくお引越しされる「上皇さま」、 高輪の仙洞仮御所で待ち受ける“難題”

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地元は歓迎ムード

「上皇ご夫妻の品々の中で、どれを持っていって、どれを処分するか、それをお決めになるのはご夫妻自身となりますので、荷物整理にはかなりの時間を費やされたと思われます。膨大な荷物をどこでどう管理すべきか、色々苦労されたのではないでしょうか。赤坂御所の倉庫は、一時しのぎのものですし、改修の終わった赤坂御所に移る時も、また大変かと思います」(同)

 上皇さまは1月29日、意識を失ってお倒れになった。やはり、ご体調を心配する声は少なくない。

「美智子さまが緊急用ブザーで侍医を呼ばれたそうです。翌日、宮内庁病院に上皇さまの持病である腎臓や心臓、脳血管の専門家を集め、検査を行いました。経過が思わしくなければ東大病院に入院する予定でした。幸い、脳梗塞などの病気が疑われる所見はなかったそうです。恐らく、昨年末からの荷物整理で、疲労がたまっておられたのではないでしょうか」(同)

 上皇さまは毎朝、吹上仙洞御所の周辺を散歩し、日曜日には東御苑を散策されることで健康維持に努めてこられた。

 ところが、宮内庁関係者によると、仙洞仮御所は敷地が狭いため、散歩ができないという。

「仙洞仮御所は、入り口から目と鼻の先に車寄せがあるなど、皇居に比べれば決して広くはありませんし、ゆっくり散歩などできるお庭ではありません。警備の問題からご近所を散歩するというのも難しい。今後、上皇さまの運動場所をどう確保するのかが、喫緊の課題となっています」

 先の神田氏がこう言う。

「結局、お車で皇居までお出かけになって、皇居内を散歩なさることになると思われます。仙洞仮御所の敷地内は皇宮警察が警備し、敷地外は所轄の警察署が警備することになります。車で皇居へお出かけの際は、警視庁の車が先導することになるでしょう。わずか1年半の仮住まいですが、地元の高輪の住民は、上皇ご夫妻に対し、歓迎ムードになっています。とても喜ばしいことですね」

週刊新潮WEB取材班

2020年3月30日掲載

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