【コロナ禍】テレ朝、“岡田教授効果”で視聴率「週間三冠王」でも評価されない理由

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4月に日テレが奪回!?

 視聴率三冠王がテレ朝の悲願であることは、一般の視聴者にもよく知られている。千載一遇のチャンスが来たことは間違いない。

 だが改めて考えてみると、なぜテレ朝は、これほどまでに三冠王にこだわるのだろうか。

「かつて視聴率の王者と言えばフジテレビでした。ところが日テレが1990年代に猛追、95年に『視聴率三冠王を達成した』と発表すると、CMなどの営業力も逆転させることに成功したのです。テレ朝は、この“成功例”を念頭に置いていると思います。そのために『何が何でも三冠王』と社の全力を注いでいるわけです。しかし、少子高齢化を反映し、若者のテレビ離れは深刻です」(同)

 この関係者によると、テレ朝で好調な「帰れマンデー見っけ隊!!」(月・19:00)、「ナニコレ珍百景」(日・18:30)、「ポツンと一軒家」(日・19:58)は、どれも高齢層に人気の高い番組だという。

 一方、若者向けとされる「アメトーーク!」(木・23:15)や「ロンドンハーツ」(火・23:15)などは、吉本興業の闇営業問題に悩まされるという不運があった。

「若い視聴者を獲得するための番組として期待された『陸海空 こんなところでヤバいバル』(2017~2019)は終了。『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(火・0:15)や『激レアさんを連れてきた。』(土・22:10)は、もっと若者の支持を得てほしいところです。2番組とも絶不調というわけではないのですが、『アメトーーク!』の代わりを担えるほどには成長していません」(同)

 何より、従来型の“視聴率至上主義”は終わりつつあるという。テレ朝は喜んでばかりではいられないのだ。

「実は4月からビデオリサーチの視聴率調査は、今までの世帯視聴率から、個人視聴率が主体となります。広告主が『どんな人が番組を見ているのか、もっと特性を知りたい』との要望に応えた格好です。そして、まだ正式に発表されていませんが、個人視聴率は日テレの独壇場なんです。このままですと、新型コロナがどれだけ猛威を振るっても、『テレ朝の視聴者層は高齢者が中心』と個人視聴率の調査結果が明らかにする可能性があり、そうするとCMが売れなくなってしまいます」(同)

 この関係者は、「普段でもテレ朝を見ていると、高視聴率番組なのに自社の番宣CMが目立つ時があります」と指摘する。まだまだ日テレのようには「高視聴率を高い営業力」に結びつけることができていないのかもしれない。

 多くの日本人が「早く新型コロナ問題は終息してほしい」と願っているのは論を俟たない。

 また、いくら岡田教授が視聴率を持っているとしても、「今後もバラエティ番組やドラマで、引き続き岡田教授を毎日のようにテレビで見たい」と希望している視聴者は少数派だろう。

 確かにテレ朝にとってはチャンスどころか、間もなくピンチがやってくる可能性があるのだ。

週刊新潮WEB取材班

2020年3月23日掲載

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