萩生田光一大臣に“カジノ汚染”の証拠画像 法案成立直後にマカオで超VIP待遇

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異例中の異例

「ギャラクシーは、その人物が優秀だと見ると、破格のギャラとポストを提示して引き抜きます。その代表がテッド・チャン。彼は元々、ライバル企業である『メルコリゾーツ&エンターテインメント』にいたのですが、ギャラクシーに引き抜かれたのです」

 と、先のカジノ事業関係者は言う。

「ギャラクシーが急成長した背景には、中国人ミドル層の取り込みに成功したこともありますが、これを仕掛けたのもテッド・チャン。例えばバカラの場合、VIPは1回のベットで10万~50万円は賭ける。それを1回数万円まで引き下げ、ミドル層でも遊べるようになって客が増えた」

 そのテッド・チャン氏がホテルの前で萩生田大臣を出迎えている。その「事実」について、このカジノ事業関係者は、

「驚きですね。通常の客では絶対にあり得ず、異例中の異例といっていい。萩生田さんを『超VIP』と判断したからこそ、そんな対応になったのでしょう」

 萩生田大臣がホテルを訪れた時期も興味深い。それは、日本でカジノ実施法が成立した直後、というタイミングなのだ。

「法案が成立する前であれば、『法案の参考にするための視察を兼ねた旅行』などと言い訳をすることも可能です。しかし、法案成立後、ギャラクシーは単なるカジノ事業者ではなく、日本に参入するかもしれない事業者の一つとなった。特定の事業者に肩入れしているのだとすれば癒着に他ならない」(同)

 実際、ギャラクシーは当初、「大阪カジノ」への参入を目指して記者会見や説明会を重ねてきた。先ごろ、「大阪」は断念したものの、他の地域での参入を諦めていないとされる。

 ちなみに自民党の秋元議員に賄賂を渡したとされる中国企業「500ドットコム」社はカジノ運営実績もないような小さな会社で、「日本カジノ参入」が実現する可能性は限りなくゼロに近かった。かたやギャラクシーは参入の可能性が大いにある巨大企業。その会社の「重鎮」であるテッド・チャン氏に恭しく出迎えられた萩生田大臣は、バンヤンツリーマカオに1泊し、翌朝、フェリーで香港へ向かい、午後の飛行機で羽田に到着したことが分かっている。

 それらの旅費やホテルの宿泊費は誰が払ったのか。ホテルなどの施設内で萩生田大臣ご一行はギャラクシー側からどのような「接待」を受けたのか。取材を申し込んだところ、萩生田大臣の事務所は次のような回答を文書で寄せた。

〈平成30年8月7日から3泊4日で萩生田は夫人同伴で友人家族と香港とマカオにプライベート旅行をしました。当然のことながら旅費及び宿泊費は全て自分たちで支払っています。(中略)マカオにある有名なスパを受けたいとの女性陣の要望もあり、友人夫婦とマカオに1泊しました。ホテル内で4名で食事を堪能し、予約をしてあるスパまで多少の時間があったので、カジノを見てみようと皆で行き、1万円ほどルーレットなどを体験しました。カジノ滞在は20分程度で当然のことながら全て私費です〉

 プライベート旅行で費用は全て自腹だから何の問題もない。そう主張されたいようだが、その旅行中、萩生田大臣ご一行が「特別待遇」を受けていることは明らか。それが問題なのだ。

(2)へつづく

週刊新潮 2020年3月12日号掲載

特集「『萩生田光一大臣』に『カジノ汚染』の証拠画像」より

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