立憲民主「安住淳」は国会出禁だ 新聞“くず”批評、表現の自由で政権追及との矛盾

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“お前の会社は”

 手塩にかけた記事が晒しものにされたのに、なぜ現場記者たちは笑い事で済まそうとしたのか。先のデスクによれば、

「ここ数カ月、番記者たちは野党再編の情報を聞き出そうと安住氏の機嫌を窺っていた。小柄な割に横柄な態度から政界で“ちびっこギャング”と揶揄される彼は、いつも以上に増長していたようです。週1回、昼間に各社と懇談の場を設けていますが、安住氏は記者が全員集まってもしばらくテレビを見続けて話を始めない。やっと口を開けば、“お前の会社は与党のことしか書かない”“不公平だ”などと罵るばかり。今回もそうした言動の延長だと、現場は慣れっこになっていたのです」

 とはいえ、騒動の翌日、5日以降の各紙をみても、あれだけ酷評された日経でさえ自社がどう罵られたか記事では触れず、小さく事実関係を伝えるのみ。他社も横並びで、朝日がやや大きめの記事で報じた後、天声人語で触れるに留まった。

 各紙がおしなべて大人の対応をする中、唯一、産経は、政治コラムで過去の安住氏の言動も含めて批判した。その筆者で、産経新聞論説委員兼政治部編集委員の阿比留瑠比氏が言う。

「安住氏のやり方は看過しがたい事態ですが、本来は政治家がメディアについて発言すること自体は問題ではありません。それがおかしなものであれば記者たちもきちんと怒り、反論すべきです。小選挙区制度の下では、1回の選挙で政権がひっくり返る可能性がある。野党といえども甘やかして放置せず、監視していく必要があります」

 片や、過去の大物と比べ安住氏のちびっこぶりを断じるのは、毎日新聞の元常務で政治部記者だったジャーナリストの河内孝氏だ。

「かつての竹下登総理は、記事に文句を言って怒りを露にするようなことはありませんでしたから、安住さんとは器が違う。当時の大物議員は、批判をするのが新聞の仕事だという共通認識を持ち、戦争体験を経ているから表現の自由の重要性も分かっていたと思います」

 騒動は安住氏個人にとどまらず、党としての立憲民主党のあり方も問われる。

 昨年のあいちトリエンナーレにおける「表現の不自由展」をめぐり、文化庁の補助金が不交付になったことを立民は問題視。秋の臨時国会を「報道の自由、表現の自由国会だ」とぶち上げ、昭和天皇の写真を燃やす行為までもが「表現の自由」の範疇にあると言わんばかりに、政権を追及していたのだ。

 メディア論が専門で元上智大学教授の田島泰彦氏は、

「国会で表現の自由を訴えながら、都合の悪いメディアには強圧的な態度をとる安住さんの行動は明らかに矛盾しています。本当にそれが大切だと唱えるのなら、今回の問題がなぜ起こったのか、政党として有権者に説明する責任があります」

 いっそのこと、枝野代表が安住センセイを「国会出禁」処分にすれば、世間からさすがは「最大野党」と認められるようになるのでは。

週刊新潮 2020年2月20日号掲載

特集「『ちびっこギャング』は中身もちびっこだった! 『表現の自由』を認めない立憲民主『安住淳』は国会出禁だ」より

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