植村隆「慰安婦報道」敗訴に韓国で「怒りの募金活動」!?

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目標額は2千万ウォン

 6日の高裁判決直後、北海道新聞が配信したインターネット記事のタイトルは、

〈慰安婦記事、元記者の控訴棄却 桜井氏の名誉棄損は認定〉

 もはや恣意を通り越した歪曲ともいうべきで、フラクタル法律事務所の田村勇人弁護士も、

「“捏造”という記述は社会的評価を下げる論評ですから、確かに形式的には“名誉毀損行為”は存在します。ただ、内容が真実であるか、真実だと考えたことについて相当の理由があり、公共性、公益性が認められれば、名誉毀損は成立しない。まさに今回そうなったわけで、北海道新聞は、不正確な報道と言われても仕方がないでしょう」

 さすがにやりすぎたと思ったか、道新は直後にタイトルを訂正。しかし、依然、記事の中には〈(高裁が)名誉棄損の成立は認めた〉とあり、明らかな“意図”が見えるのだ。

 日本の一部新聞ですらこのあり様なのだから、お隣の国は推して知るべしで、在韓ジャーナリストによれば、

「韓国では、日本のNHKにあたるKBSテレビが夜9時のメインニュースで裁判の結果を扱うなど、注目度は高かった」

 その内容はといえば、

「“日本の恥を詳(つまび)らかにした対価は残酷だった”とか、“非常識の国、日本と戦う常識の日本人”とか、植村氏に寄り添うものばかり」

 当方の“常識”が彼の国で“非常識”となることには今さら驚かないが、

「近頃は、植村さんを援護しようと、ネット上で募金活動まで行われている」

 と聞けば、その怨念の強さには背筋に寒気すら感じてしまう。

「主催しているのは大韓民国臨時政府記念事業会という団体です。“平和統一および正しい国家観の確立”を掲げる政府系の団体で、理事には与党の議員やマスコミ幹部など有力者がぞろぞろ。この団体が昨年9月に“植村隆を考える会”を発足させ、SNS上のクラウドファンディングなどを利用して金策に奔走しているのです」

 集まった募金は上告予定の植村氏の裁判費用などに充てられる見込みだという。

「目標額の2千万ウォン(約185万円)に対して、すでに1700万ウォン以上の金が寄せられているそう」

 なにしろ“反日”という現政権のアイデンティティの根幹を揺るがしかねない植村氏の敗訴である。200万円足らずの募金なら、お安い御用か。

週刊新潮 2020年2月20日号掲載

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