新型コロナで注目の「クルーズ船」ツアー ダイヤモンド・プリンセス号“人気の秘密”

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外国船で初の大浴場

「欧米では、普通の価格です。大体1泊2万円弱からですね。日本の船会社は、クルーズ船を1隻しか所有していないことが多い。ところが、アメリカの船会社は十数隻所有していますから、食材などを大量に仕入れるので、その分コストが安くなるのです。クルーズ船は、カジュアル、プレミアム、ラグジュアリーの3つのクラスがあります。ダイヤモンド・プリンセスは、真ん中のプレミアムになります」(同)

 ダイヤモンド・プリンセスの日本発着ツアーが始まったのは2014年から。これを機に日本人客が増加したという。

「日本ツアーを始めるにあたり、船を改装しました。キッズルームを展望浴場『泉の湯』にしたのです。外国船で大浴場があるのはダイヤモンド・プリンセスだけですね。泉の湯は、屋内に岩の湯やサウナ、打たせ湯などがあります。海を眺めながらお風呂に入ることができます。屋外には水着で入るスパプールも。外国人は大浴場に裸で入る習慣がないので、日本発着クルーズ以外では、内風呂は水着着用となります」

 船内の設備は、プールが4カ所、ジャグジーが6カ所、フィットネスセンター、ミニゴルフコース、バスケットボールやパドルテニスコート、ジョギングトラックが備わる。プールサイドには、屋外シアターがあり、ハリウッドの最新ヒット作や世界の名画が上映される。日本発着クルーズでは、プリンセス・シアターで落語や日本在住ミュージシャンのライブ演奏が楽しめる。その他、キャバレースタイルのステージ付ラウンジ、ステージ付ナイトクラブ、カジノもあって、バーは9カ所ある。

 客室は、リビングやソファーベッドがついたスイート(約49~124平米)、プレミアム・ジュニア・スイート(約33平米)、ジュニア・スイート(約33平米)、海側バルコニー(約22~29平米)、海側ツイン(約17~19平米)、内側ツイン(約16~17平米)がある。ジュニア・スイートからバスタブと洗浄機能付きトイレが備わるが、それ以外はシャワーと普通のトイレとなる。

「食事は、洋食がメインとなっていて、ディナーはフルコースです。和食も選ぶことができます。3食の他にアフタヌーンティーも楽しめ、すべてツアー代金に含まれています。さらに、別料金を払えば、寿司レストランやステーキハウス、イタリアンで食事を楽しむこともできます。またルームサービスも充実しています。ディナーでは週に2回、フォーマルの日があって、女性はドレス、男性はダークスーツとネクタイをお願いしています。タキシードやロングドレスまで用意する必要はありません」(同)

 クルーズ船の魅力は?

「クルーズ船は夜の間に航行しますので、目がさめると寄港地に着いている。無駄な時間がないのです。普通の旅行のように、次の目的地に着くとスーツケースを持ってホテルへ、という手間がかかりません。また、船内では気軽に国際交流ができます。外国人に折り紙を教えたり、ゆかたの着付けを手伝ったりして親交を深めることも可能です」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年2月8日掲載

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