橋本聖子五輪相と高橋はるみ議員を「共犯関係」にした「美貌のベテランウグイス嬢」

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領収書の奇妙な点

 極めつきは疑惑その3である。橋本陣営、高橋陣営ともにこの吉田さんに対し、河井案里参院議員と同じく、法定の上限1万5千円を超える報酬を払った疑いがあるのだ。

 まず高橋陣営について、さる事務所関係者が語る。

「吉田さんはウグイス嬢を取りまとめるリーダー的な役割で、その対価として、1万8千円が支払われています。超過した3千円に関しては、そのまま支払うと当然、違法だと指摘されますので、別の領収書で処理している。3千円×稼働した6日分の計1万8千円について、高橋さんの後援会である“北海道を愛するみんなの会”宛ての領収書が実在しています。吉田さんが直筆で署名し、日付は7月20日。選管に出さない形で裏処理しています」

 一方、選管に提出している、吉田さん発行の表の領収書は同じく7月20日付けの高橋はるみ宛で、18万8500円。これは一日働いた日を1万5千円、半日を9千円で計算し、そこに先に触れた練習への報酬である4万4500円を上乗せした金額なのだ。すると吉田さんには先の1万8千円と合わせ、20万6500円を支払ったことになる。

 選挙運動費用収支報告書で提出したものが表の帳簿とすると、高橋選対にはこうした労働時間や報酬に関する“裏帳簿”と言うべきものが存在しているという。本誌(「週刊新潮」)が取材し、虚偽記載の実態をまとめたのが掲載の表である。練習と選挙期間の報酬を合算し(注・さらに洗濯代として1500円を支給するケースも)、それに応じて架空の稼働日を報告書に記載していた。

 ここで一つの疑念が。

 高橋氏が吉田さんに日当1万8千円を払っていたとすると、橋本氏も同額を払っていたのではないか。

「吉田さんは高橋陣営のみならず、橋本陣営のウグイス嬢も取りまとめていました。双方のウグイス嬢は総計20人以上。ウグイス嬢への指導や原稿作成などを含め、選挙を支えるための重要な役割を担っていた」(同)

 彼女へ違法なギャラを支払っていることを強く窺わせるのが、橋本氏の提出している領収書である。

 本誌が情報公開請求し、橋本氏の選挙運動費用収支報告書の領収書を確認すると、奇妙な点に気づく。その領収書は日付別に発行されており、一日働いた日は1万5千円の報酬が支払われている。ところが、半日働いた日はなぜか9千円、すなわち吉田さんの“相場”である日当1万8千円の半額となっているのだ(掲載写真参照)。これは高橋事務所も同様であることは、前述した通り。

 当の吉田さんにその真相を直接尋ねると、

――橋本・高橋両陣営から日当1万8千円をもらっていますよね?

「いや、イチゴー(1万5千円)だよ。私は長くこういう仕事をしていて、そんなことをすれば私だけでなく候補者にどれだけ迷惑がかかるか分かっていますから。聖子さんとは18年来、はるみさんも12~13年のお付き合いです。今回の参院選もお二人から直接頼まれて。両方同時は初めてだった。私の仕事に惚れてくれたのでしょう。(領収書が2枚あることについて)ないないない。書いてないよ。まとめて……どうだったかな。事務所に聞いて」

――稚内のホテルがひとり2万を超えていた?

「その時は聖子チームも野党候補だって泊まっていました。たこしゃぶのたこなんて2切れくらい。普通の晩御飯ですよ。とても2万円以上とは思えません」

 法定金額を超えるホテルを橋本陣営も使っていたと、当事者が認めた格好だ。

――練習は実態があったのか?

「確実にありますよ。札幌市内のカラオケボックスでマイクを使いながら練習しました。聖子さんとはるみさんの陣営をそれぞれ呼び、別の部屋を借りてね。私はあっちに行ったりこっちに行ったり。ほかにも事務所の上のフロアでやった。ただ、お金のことは(双方の)事務所に聞いてほしい」

――吉田さんの稼働日が橋本・高橋両陣営を合わせると選挙運動期間の17日を超えています。

「それはないでしょ。ありえませんよ」

 と、苦しい弁明に終始するのだった。

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