桃田賢斗、交通事故でPTSDの懸念 JOC山下会長にもダメージ?

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 圧倒的な才能を誇りながら無冠の帝王に終わった清原和博に、日本を牛耳ってきた自民党の総裁に上り詰めつつも総理の椅子を手に入れられなかった河野洋平と谷垣禎一の両氏。世の中には「ついてない人」がいる。バドミントン界のエース、桃田賢斗(25)もそこに名を連ねることにならなければいいのだが……。

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 その瞬間、桃田は「またここでか」と思ったに違いない――。

 今月13日、彼を乗せたワゴン車が交通事故に遭い、運転手は死亡、後部座席に座っていた桃田も顔面裂傷など全治6週間の怪我をした。半年後に東京五輪が迫るなかでのアクシデント。その災いをもたらした地はマレーシアだった。

「4年前、リオ五輪を控えていた桃田は違法カジノで賭博をしていたことが発覚し五輪への道を断たれましたが、このスキャンダルの狂騒が始まったのもマレーシアだったんです」

 と、関係者が振り返る。

「スキャンダルを掴んだ記者から、今回と同じでマレーシア遠征中だった桃田の携帯電話に連絡が行き、所属先などにも取材が入ったことから大騒動となって、強制帰国および出場停止という悪夢を辿りました」

 幸いなことに、今回その「鬼門」であるマレーシアから帰国した桃田に骨折等の異常は見当たらなかった。しかし、精神科医の片田珠美氏はこう懸念する。

「PTSD(心的外傷後ストレス障害)が残らないか不安です。今回の事故であれば、桃田選手にしばらくは車に乗りたくないという『回避』の症状が出てくる可能性があります」

 さらに、スポーツライターの小林信也氏曰く、

「バドミントンは目には見えない感性を含めた総合力が重要な競技です。例えば、相手が打ってきてからでは遅く、打つか打たないかの瞬間に無意識で動かないといけない。ですから表面上は身体的に問題なく、PTSDの症状が出なかったとしても、この無意識のバランスが崩れてしまう可能性は大いにある。桃田選手は直観力に優れた選手ですから、なおさら心配です」

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