ライバル潰し、連ドラ「初回放送」の延長が多すぎる 「日テレ」だけがやらない謎

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 1月ドラマが出揃いつつあるが、相も変わらず目立つのは、初回の延長放送だ。日本テレビ系の3ドラマ以外は、大河も含めて全て、初回を延長した正時またぎ、いわゆる“テッペンまたぎ”の編成となっている。次に見ようとしていた番組と重なるんだよなあ、と思っている方も少なくないはず。なぜこんなことに?

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 まずは、今季の主要ドラマのレギュラー放送と初回放送の違いを見ていただこう。

 例えば、同じ1月14日にスタートした「10の秘密」(フジテレビ/関西テレビ制作)と「恋はつづくよどこまでも」(TBS)は、レギュラー放送なら前者は9時スタート、後者は10時スタートの1時間ドラマだから重なることはないのだが……。民放プロデューサーは言う。

「この日は、『10の秘密』が20分延長して、終了したのは22時14分。ドラマはとにかく初回が重要ですからね。ここで頭の15分を奪われる『恋はつづくよ……』はつらい」

「10の秘密」は向井理の主演に、仲間由紀恵、仲里依紗、渡部篤郎、佐野史郎が脇を固めるサスペンスドラマだ。

 一方の「恋はつづくよ……」で主演を務めるのは上白石萌音。彼女は、一昨年に同じ火曜ドラマ枠で放送されてヒットした「義母と娘のブルース」で綾瀬はるかの義娘を演じた上白石萌歌の実の姉である。ギボムスにも出演していた佐藤健が、今度は姉と演じる医療系ラブコメディだ。

「ギボムスを連想させる2人ですし、他にも山本耕史や片瀬那奈、香里奈といった主役級や話題性のある贅沢なキャスティングで、注目度は今期ナンバー1でした。ところが『10の秘密』に15分を奪われたおかげで、初回視聴率は9・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)と2桁に届きませんでした」(同・民放プロデューサー)

 ちなみに「10の秘密」は8・9%だった。

「もっとも、『恋はつづくよ……』だって15分延長していましたけどね。初回延長もそろそろ考え時です。15分とか20分延長したところで、間延び感しかありませんし、若い人は1時間ドラマですら、長いと感じてきているようですから。お互いの局にとって損だと思いますよ」(同・民放プロデューサー)

 確かにここ数年、初回延長、あるいは最終回の延長というドラマが目立つ。いつからこんなことになってきたのだろうか。

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