口の中を清潔に、喉を鍛える…「老人の悪友」誤嚥性肺炎との付き合い方

ライフ 週刊新潮 2019年12月19日号掲載

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誤嚥性肺炎ゼロの介護施設は何が違うのか(2/2)

 誤嚥性肺炎というと、その名からイメージするのは、食べ物を間違って飲み込んでしまった際に起こる病気、というものが普通であろう。

 ところが、唾液や痰が気管に入ることでも肺炎は引き起こされる。実はこちらの方が割合が高く、より深刻なのだという。

 原宿リハビリテーション病院の稲川利光・筆頭副院長は言う。

「普通の誤嚥であれば、むせたりするので本人も気づく。しかし、嚥下や咳反射の機能が衰えている高齢者の場合、唾液や痰が、寝ている間にいびきなどに合わせて気管から肺に入ってしまうケースもあります。これが『不顕性(ふけんせい)誤嚥』で、周囲はもちろん、本人も気づかない間に起こります。思い当たる節もないのに、熱が出る。食欲や体重が急激に落ちる。重篤な肺炎に至るケースも少なくありません」

 中には病院に行ってレントゲンを撮ると、もう肺が真っ白で、1~2日で重篤に陥る、というケースもある。

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