元ヤクザ、晴れて銀行口座開設! 暴力団を離脱してうどん店に命を懸けた男──廣末 登(犯罪社会学者・ノンフィクション作家)

社会 2019年11月23日掲載

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 去る11月19日、福岡県北九州市に住むある男性に、銀行口座が開かれた。それ自体は至って普通のことだが、異例中の異例は、彼がかつて暴力団員だったという経歴だ。

 男性は日本で唯一、特定危険指定暴力団とされる北九州・工藤會幹部だった中本さん(53)。ある事件での逮捕・収監を最後に、暴力団を獄中離脱したのは平成27年だった。翌年の出所後、カタギとして訪れたハローワークで地元・小倉で働きたいと希望した中本さんは、組関係者との軋轢や世間から向けられる偏見の心配を理由に県外就労を勧められる。...

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