「ポケモン」新作の大リストラで世界的な炎上 長期タイトルの宿命か

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カメックスもフシギバナも

 そして11月に入り、発売を前にして「剣盾」登場ポケモン一覧とされる情報が海外からもたらされた。

「リストラの全容に、ファンからは嘆きの声が上がりました。手塩にかけて育てたポケモンが『剣盾』で使えないこともさることながら、リストラの基準にも疑問の声が出た。各シリーズで最初にもらえる3匹、通称“御三家”からもリストラが出ましたし、貴重な“伝説”扱いとされるポケモンもモノによっては出ない。シリーズの魅力のひとつ、オンライン対戦で定石として使用されるポケモンもリストラにあいました。一方、どう考えても人気はないだろうというポケモンが、なぜか内定していたり……」(先のライター)

 たとえば今夏、JR東日本で実施されていた「ポケモンスタンプラリー2019」では、18匹のポケモンが起用されていた。このスタンプラリーは、第1作目「赤・緑」時代に公開された映画のリメイク作「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」とのタイアップ企画でもある。つまりこの18匹は“古典”に登場し、厳選されたおなじみのポケモンたちといえる。ところが、このうち「剣盾」に登場するのは、7匹だけ。「カメックス」や「フシギバナ」、なにより映画に名前が冠されたポケモン「ミュウツー」も出ないのだ。シリーズに詳しくない方でも、リストラの衝撃のほどが少しはお分かりになるだろうか――。

「“新シリーズはプレイする気がおきない”といった意見がSNSに投稿され、怒りのたけをYouTube配信するファンも。11月15日に日本で予定されていた発売記念イベントは〈運営上の都合〉を理由に急きょ中止になったのですが、これも炎上を受けてのものと思われます。さらに米国では、ダウンロード版の予約返金キャンセルが認められたという情報も。返金キャンセルを認めるのは、異例の事態だそうです」

 Twitter上には、ポケモンの開発会社を指して「#GameFreakLied(ゲームフリーク社の嘘つき)」「#FuckYouGameFreak」というタグも登場。先の増田プロデューサーのアカウントには、海外からも非難の声が寄せられている。

 最後にゲームライター氏はいう。

「増田さんもインタビューで話しているように、登場キャラクターが1000近くにまで増えれば、新たなゲームを作るには時間も人手も膨大にかかる。今後もシリーズを続けるのであれば、リストラはどこかではやらなければならなかったこと。『ポケモン』という世界的な長期タイトルの宿命ではないでしょうか」

週刊新潮WEB取材班

2019年11月19日掲載

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