小池都知事が抜擢「戦略広報担当部長」の経歴が謎な件

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 東京五輪のマラソン・競歩の札幌移転で苦杯を喫した東京都の小池百合子知事(67)。が、都庁では依然として絶大な権力を持ち、最近発令した幹部人事が波紋を呼んでいるという。

 全国紙の都庁担当記者によれば、

「カジノ招致を担当していた港湾局の調整担当部長が、10月1日付で都の出先機関へ飛ばされました。きっかけは、共産党都議団が行っていたカジノの調査・検討状況に関する情報開示請求。都が9月に公開した資料はほとんど黒塗りでしたが、開業スケジュールを想定し、小池知事も了承していた旨が一部明記されていた。庁内は大騒ぎになり、調整担当部長がツメ腹を切らされたわけです」

 小池知事の怒りを買って粛清された幹部がいる一方で、抜擢される幹部もいる。

「11月1日付の人事には驚かされました」

 こう語るのは、都庁で“参謀本部”と呼ばれる政策企画局の職員だ。

「小池知事の肝煎りで政策企画局内に戦略広報担当部長が新設され、4月1日に中途採用されていた浅井奈穂子さんがその職に起用されました。主な仕事は“知事がメディア出演・取材等を受ける際の効果的な助言”。浅井さんは11月1日からネット関連のデジタル広報部長も兼務するが、仕事ぶりには疑問符が付く。そもそも彼女の経歴を知る職員がほとんどいないのです」

 採用案内を見ると、参考例ながら戦略広報担当部長の月給は69万1900円。これに手当が付くので、年収850万円を優に超える計算になる。

 政策企画局の広報担当者に浅井部長の経歴を問い合わせると、

「個人情報の関係で、幹部といえども経歴は公表していません。選考段階で経歴等を精査しているので、問題はありません」

 担当者が明らかにしたのは、3月31日まで彼女が在職していた社名と、アカウントプロデューサーなる肩書。一体、どんな仕事なのか。改めて聞くと、

「内容はわかりません」

 スッキリしない人事を連発するのは宜しくないですぞ、小池サン。

週刊新潮 2019年11月14日号掲載

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