楽天「美馬学」に巨人が3年5億円を提示? ファンからは実績不足と右腕失敗論

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通算成績は51勝60敗

 今年も巨人が他球団選手の頬を札束で引っ叩く季節がやって来た。もちろんFAのことだ。現在、プロ野球ファンの間で議論の対象となっているのは、楽天のピッチャー・美馬学(33)である。

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 本題に入る前に、美馬の成績や、FA宣言の経緯などを振り返っておこう。野球担当記者が解説する。

「美馬投手のFA報道は、サンケイスポーツのスクープ記事で幕を開けました。個別取材に応じ、『悩んだが他球団の評価を聞きたい。関東のチームでプレーしたい気持ちもある』と明かしたのです。美馬投手は茨城県出身、1986年9月生まれの33歳。茨城県立藤代高校、中央大学、東京ガスと、一貫して関東圏でプレー・生活してきました。楽天の本拠地は仙台ですからね、慣れ親しんだ場所に戻りたいのでしょう」

 2010年のドラフト会議で、楽天から2位指名を受けて入団。東京ガス時代はクローザーを務め、新人で開幕一軍入りを果たした11年のシーズンは抑えとして起用された。

 しかし、肘にトラブルが発生したことなどから、当時監督だった故・星野仙一(1947〜2018)の助言で先発に転向。13年には巨人を下して日本一に輝き、日本シリーズのMVPに選出された。そして2019年までの9シーズンで185試合に登板。51勝60敗、防御率3・82という数字。今季の推定年俸は6500万円と報じられている。

 美馬がFAを宣言し、これまでに巨人とヤクルト、そしてロッテが獲得の意向を示している。全て在京球団ばかりだ。

「スポーツ報知は11月6日、ヤクルトは3年総額3億6000万円を提示したとの記事を掲載しました。一方のサンケイスポーツは同じ日の紙面で『出来高を含めて3年4億円程度』と報じています。さらに巨人の原辰徳監督(61)は美馬投手を『150イニング近く投げられる人というのは、なかなかいそうでいない』と評価。やはりサンスポが7日、『巨人、FA美馬と“極秘”2度目交渉 条件上乗せ3年5億円提示か』と報じました。激しいマネーゲームが展開されている模様です」(同・記者)

 競争は金だけではない。スポーツ報知は8日、「FA宣言の美馬学が巨人と2度目の交渉 巨人『セの方が楽』生活環境説明」との記事を掲載した。(註:デイリー新潮の表記法に合わせた。以下同)。

《巨人の大塚球団副代表兼編成担当が7日、FA宣言した楽天の美馬学投手(33)と6日に2度目の交渉に臨んだと明かした。家族を含めた生活環境を重視する右腕に対し「セ・リーグとパ・リーグの違いを説明した。在京3球団だから半分は家から通える。セ・リーグの方が楽だよ、と説明した」》

「この口説き文句について、ネット上で、『“通勤”時間の短さがアピールポイントになるというのは、いかにも“働き方改革”の時代を彷彿とさせる』という書き込みを見ましたが、なかなか面白い視点だと思いました」(同・記者)

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