日本画の巨匠・千住博氏が「2億3千万円賠償命令」に反論

社会 週刊新潮 2019年10月17日号掲載

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 日本画の巨匠・千住博氏(61)が取引先の画廊から訴えられていた裁判で敗訴。2億円を超える賠償を命じられた。その額に加えて、静謐なイメージにも傷が。憤懣やるかたないご本人が判決に反論した。

「こちらの言い分はことごとく退けられました。判決には強い不信感を覚えております」

 判決の1週間後。拠点とする米ニューヨークのアトリエから、そんなコメントを送ってきた千住氏。

「今まで同様、ファンの皆さんには見守っていただきたいと思います」

 件の訴訟が起こされたのは3年前の11月に遡る。原告は「ホワイトストーン」という、創業五十余年、銀座にギャラリーを構える画商である。

「千住さんはこの画廊と長年の取引があり、2002年、売買についての『合意契約書』を交わしています」

 とは、訴訟記録を閲覧したさるジャーナリスト。

「画廊の言い分によれば、これは千住さんとの間に『専売契約』を交わしたもの。より強固な関係を、という千住さん側の希望に沿ったものだ、と。しかし、その後も千住さんは契約に違反し、他の画廊と取引を続けてきた。本来、それは自分たちの利益だからその分を賠償せよ、というものです」

 一方の千住氏は真っ向から否定し、

「合意書は専売契約を意味するものではない、と反論。そもそもギャラリーの会長から“地方の百貨店などとの交渉時に千住さんの作品が手に入ることを示す資料として見せたいから”と何年も懇願され、根負けして書いたものだが、内容を弁護士に相談し、“諸事情で第三者に直接納品する場合は例外とする”との文言を入れた。他の画廊との取引はこれに当たる、と」(同)

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