京大卒の競歩選手・山西利和が世界陸上金メダルでも笑顔なしの理由

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「ゆくゆくは東京五輪で金メダルを獲りたい」

 2017年2月、京都大学工学部3年生だった山西利和(23)は週刊新潮記者の取材にこう答えていた――。

 ドーハで行われた世界陸上男子20キロ競歩で山西が金メダルを獲得した。日本選手のこの種目でのメダル獲得は五輪、世界選手権を通じて初の快挙である。

 だが、ゴール後の山西に笑顔は無し。むしろ銀や銅の選手の方がはしゃいでいて、奇妙なくらいだった。

「最終目標が東京五輪だとはいえ、それに準じる大舞台の世界陸上、それも五輪前年に各国の有力選手がガチンコで勝負する大会ですからね。...

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