“いかなる処分も辞しません” 菅原一秀経産相が秘書にサインさせた「ブラック誓約書」

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〈いかなる処分も〉

〈貴事務所を通じ、誠心誠意勤め、菅原代議士を通じ、自身の自己実現に努めるものでありますが、それと離反した言動をとった時にはいかなる処分も辞しません〉

 やや日本語が分かりにくいところがあるが、ある労働問題の専門家は、

「要するに、『代議士の気に入らないことをしたら、停職でも減俸でも何でも受け入れます』と秘書に迫っているように読めます」

 と、その本質を見抜き、労働問題に詳しい川浪芳聖弁護士はこう指摘する。

「署名押印した誓約書に違反したからといって、直ちに懲戒処分や解雇が有効になるわけではありませんが、労働者に『誓約書にサインしてしまったからクビになっても仕方ないかな』と思わせる、萎縮効果はあると思います」

 当の菅原氏は、

「議員の政治活動を補佐する秘書の心構えを述べたものです」

 随分と悲愴な心構えが必要なようで……。

週刊新潮 2019年10月17日号掲載

特集「漂流国会の狂言回し『安倍総理』の罠にはまった『小泉進次郎』」より

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