「ざんねんないきもの」シリーズ大ヒット、「高橋書店」創業家父子のドロ沼訴訟合戦

社会 週刊新潮 2019年10月10日号掲載

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『ざんねんないきもの事典』シリーズが大ヒットし、“手帳は高橋”のキャッチフレーズでも知られる高橋書店は、今年で創業80周年となる。だが、そんな節目の年に、社内はドロ沼のお家騒動で大揺れ。創業者の血を引く父子が訴訟合戦を繰り広げているのだ。

 高橋書店の現在の社長は、創業2代目の高橋秀雄氏。

 手帳や日記の販売に力を注いで会社を大きくした中興の祖とも言える人物だが、この秀雄氏と長男の政秀氏が、今年2月から会社の経営権を巡る様々な訴訟をぶつけ合っているという。

 一体、なぜ父子は争うことになったのか。まずは父の秀雄氏に訊いてみた。

「息子は、私が昨年9月の役員会で“今後は世襲をやめて、実力のある人間を次期社長にする”と発言したことがおそらく気にくわなかったのでしょう。このままでは社長になれないと考えて、高橋書店の関連会社である高橋HDの代表取締役の座を奪おうと訴訟をしかけ、無理やり株主総会を開いてその座を手中にしたのです」

 なるほど、父にしてみれば、息子からいきなり喧嘩を売られたというわけだ。

 秀雄氏は、政秀氏の代表取締役就任は無効だとして訴訟を起こし、今なお争っているのだが、

「もちろん、私も最初は息子に会社を継いでほしいと思っていました。販売や総務、流通センターといったいろんな部署を経験させましたが、ことごとく成果を出せずに失敗を繰り返した。さらに会社が息子について上申書を募ったところ、ほとんどの社員から“政秀さんを社長にさせないでほしい”という切実な声があがってきた。社長の息子だということをカサに着て、横柄な態度をとることもあったそうです。薄々は気づいていましたけれど、ここまで人望がないとは思いませんでしたよ」(同)

 反乱を企てた子息について調べてみれば、やはり世継ぎ失格と判断するほかなかった、との主張である。

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