少女への性的虐待で逮捕・自殺の大富豪からの寄付で「MITラボ」追放日本人所長の今後

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 国内ではあまり知られていないが、海外で有名な日本人は少なくない。デジタル技術研究で世界最高峰と謳われる米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの伊藤穰一元所長(53)もその一人だが……。

 MITメディアラボの創設は1985年。伊藤氏は8年前、ネットとAIを融合させた研究が評価されてアジア人初の所長に就任した。その伊藤氏が9月7日に突如、その職を辞したと報じられた。在米ジャーナリストによれば、

「伊藤さんは、大富豪のジェフリー・エプスタインから多額の寄付を受けていたことが問題になり、事実上“追放”されたのです。ジェフリーは、多数の少女たちを性的に虐待した容疑で逮捕され、勾留中の8月10日に自殺した。伊藤さんが、寄付の事実を隠蔽しようとしたことも発覚しています」

 3年前、オバマ前大統領が対談相手に選んだことでなお高まった名声も地に堕ちてしまった。伊藤氏を愛称のJoiと呼ぶMIT関係者が声を潜めて語る。

「京都生まれのJoiは、米国にいても日本との関係を忘れなかった。東証1部に上場しているデジタルガレージの共同創業者の一人ですし、ソニーなど日本企業数社の社外取締役を務めていた。また、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターの立ち上げにも関わっていました」

 ツイッターを日本に紹介したのも、伊藤氏だという。MIT関係者が続ける。

「MITメディアラボ創設者の一人でJoiを招聘した、ニコラス・ネグロポンテ教授も最初は彼を擁護していたが、校内に第三者委員会が設置されてからは沈黙を貫いています」

 我が世の春を謳歌した元所長は今後どうなるのか。

「Joiの講演会の報酬は、1時間から1時間半で最低1千万円だったので、蓄財もあり生活に困ることはない。第三者委の調査結果が、シロなら別の大学が迎え入れるはずですが、クロならさすがに研究者としての道は閉ざされる可能性が高い。米国は少女への性的虐待に厳しく、犯罪を知りつつ寄付を受けていたら、半ば同罪と見なされてしまうのです」(同)

 早ければ年内にも、伊藤氏への審判が下る。

週刊新潮 2019年9月26日号掲載

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