香港「民主の女神」が「霊言」で逮捕の危機! 「幸福の科学」の罪と罰

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「お詫び」は異例

 中国在住のジャーナリストが解説するには、

「中国のSNS上ではアグネスさん自身の発言として拡散しています。問題は“独立”の2文字で、これは中国共産党を激怒させる言葉。デモ隊側も、香港人が香港の未来を決めるという意味の“香港自決”を掲げる一方、“独立”という言葉は避けてきた。結果的に今回の記事は親中派に利用されてしまったのです」

 親中派メディアである大公報のネット版も、先の記事をアグネス氏“本人”のインタビューとして取り上げ、〈彼女は香港社会の“抗争”は“香港独立”を目標としたものであり、日本政府は“香港在住日本国民の保護”を口実に、自衛隊を香港に派遣できると公言している。(中略)香港を売る独立女の恥知らずの言葉は、ネットユーザーの怒りを呼んだ〉と報じた。

 まもなく、幸福実現党は彼女に「お詫び」し、写真を削除したが、ジャーナリストの藤倉善郎氏によると、

「この対応は異例中の異例だと思います。幸福の科学は中国国外にいるダライ・ラマ氏の霊言を発表していますが、アグネスさんは今まさに国内で民主化運動の渦中にいる人物。彼女にお詫びしたのは、失態だったという認識があるからでしょう」

 幸福実現党広報本部は本誌(「週刊新潮」)の取材にこう回答した。

「周庭氏がご自身のツイッターでご指摘されている箇所は、御本人の守護霊の霊言を紹介したものであり、御本人の発言ではありません。しかし、中華系ニュースサイトにて誤った内容で『フェイクニュース』として拡散されたため、御本人ではなく守護霊発言であることを強調した改訂版を発行しております」

 イエス・キリストから樹木希林まで、幸福の科学は著名人の霊言を乱発してきたが、アグネス氏は逮捕の危険と隣合わせで活動を続ける身である。不用意な発言、もとい霊言は彼女を危険に晒しかねず、その罪は決して軽くはない。

 たとえ守護霊といえども口を慎むべきだった。

週刊新潮 2019年9月26日号掲載

ワイド特集「大いなる誤算」より

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