尾野ちゃんが話題沸騰! ヒットドラマの鍵を握るのは主役ではなく“ヤバイ”脇役女優たち

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「一周回って好きになる」 考察合戦時代に得をする、「イヤな女」を演じられる女優たち

 イヤな役が続くと、そのイメージが定着してしまうことを恐れる女優は多い。役柄と本人を同一視してしまう視聴者もいるし、悪役を演じているときに街を歩くと罵倒されるタレントもいるようだ。

 しかし最近の傾向を見てみれば、「昔は嫌いだったけど、一周回って好きになった」と言われる女優は、イヤな脇役が得意というケースも多い。菜々緒や田中みな実はその典型だろう。職人に徹して、ドラマを盛り上げるために悪役を演じ切る。そんな根性を評価する視聴者は増えている。いまや主役級の女優だが、吉岡里帆のブレイクも、朝ドラでの好演に加え「カルテット」でのヤバい女・有朱(ありす)役が最後の一押しになった気がしている。

 各局のドラマで主演を飾るのは、今や大手事務所の女優と俳優のローテーションだ。でも低視聴率となれば、「数字をもっていない女優・俳優」と批判記事が出る。ネクストブレイクの近い若手イケメン俳優が話題になることもあるが、演技力が不安視される場合もあるだろう。

 そうなると本当に数字を握る鍵は、イヤな脇役を演じられる、実力派の女優たちなのではないか。それだけ視聴者の目が肥えてきたということもあるだろう。

「あな番」ではネット上の考察合戦が視聴率にも拍車をかけた。役の裏側や今後の展開を深読みし、SNS上のコミュニティでわいわいと楽しむ時代である。ヤバい魅力を放つ脇役女優は、誰でも一言は持論が言えるいいネタになる。これからは主役より、そんな脇役女優をいかにうまく見つけてくるかが勝負の分かれ目になるのではないか。さて、秋ドラマでは「第二の尾野ちゃん」は見つかるか。わたしもウエハースをかじりながら楽しみに待ちたい。

(冨士海ネコ)

2019年9月18日掲載

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